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幼馴染は聖女らしい。  作者: PARO
第N章 閑話集 〜その時、彼らは〜
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51話 グレイス編① 試練の孤島には、本当に龍がいた。

「お前がジークの子孫か。…永く待ったが、来ないと思っていたぞ」


婚約者が決まって数週間たち、連休に入ったため試練を受けに行くことにした。場所は孤島で、船で移動する必要があったが、行きは遭難せずに住んだようで安心した。

「先日、刺客との戦いで死にかけてな。貴方の力を得ればそんなことはなくなると聞いて、その加護を貰いに来た」

「良かろう。私も暇だったところだ。…試練を受けるのだな」

「あぁ、頼む」

「人型か龍型か、どちらを望む?」

「人に化けられるのか」

「あぁ。…こんな風にな」


そうやって龍は、人に変わった。


「まぁ、人化など容易いものだ。…どうした、ジークの子孫よ」

「お前、女性だったのか」

「まぁな。生物学上はメスだ」

「そうか…先ほどの質問、まずは人型から頼む」

「了解した。…では」


そうやってファブニールは、1本の剣を召喚した。


「宝剣バルムンク。嘗て我を殺した剣だ。ジークがもういらないと言うのでな、死の間際に譲り受けた」

「…伝承にある剣とは、色も形も違うが」

「あぁ、そうか。我の血で塗れた時、剣が変化していたか。奴も『こんな邪剣はいらん』と言っていたな…では、邪剣ファブニールとでも名付けようか?」

「どうでもいい」

「そうか、では」


試練が始まったようだ。生憎クラムとの戦闘で高速移動には慣れているので、後ろからの攻撃も冷静に対処できる。


無言で打ち合う。それが数十合に上るにつれ、ファブニールの方が劣勢になって来た。


「ほう…流石に腕が鈍ったな」

「らしいな、では」


残り数合で、邪剣ファブニールは打ち飛ばされる。その剣は背後に消え、グレイスの勝利は目前である。


だが彼は油断せず。ファブニールが再召喚した剣を弾き、彼女に一撃を加えた。


「人間ならば、これで死んだか。…剣技だけならジーク以上だな」

「そう言ってもらえると助かる。この16年間鍛えた甲斐があったと言うものだ」

「では、次は龍形だな。…少し離れているといい」


瞬間、魔力が爆発し、グレイスを衝撃が襲う。

彼はそのまま立ち止まり、目前に顕現した龍を、その目に見据えた。


「では、次だ。こちらは技量など関係ないのでな。好きにやらせてもらおう」

「分かった。では、こちらから」


グレイスが龍となったファブニールに斬りかかる。

狙うは頭。頭上から攻撃する。


ファブニールが炎ブレスで応戦するが、黒炎の防壁で防ぎながら突進するグレイスを止めることはできず、目前までグレイスの剣が迫る。


「…甘い」


ファブニールの声が聞こえた。…瞬間、風圧により一瞬動きが止まる。


「空に逃げた相手をどうする?大地に立つ人間よ」


空中からファブニールが問いかける。だが、グレイスの中で答えは決まっていた。


「…ならば」


彼の背中に、黒炎で象られた翼が現出し、


「こちらも飛ぶまでだーー」


彼は一直線に、空を駆ける。


「ほう、貴様も飛ぶのか」


全身を縦に一回転させての尻尾攻撃を、螺旋状の回転で回避するグレイス。そのまま龍の背後へ移動し、


「堕ちろーー!」


黒い巨大な炎槍で、ファブニールの背中を貫いた。

炸裂する炎。しかしそれでは彼女は堕ちず、


「堕ちるのは貴様だ」


ファブニールの片手で掴まれたグレイスは、そのまま一直線に、地面へと叩きつけそうになる。


(…ここだ!)


しかし地面と激突する寸前、全身から炎を炸裂させ龍の手からの解放を果たし、即座に背中に回り込んで、もう一発。


「今度こそ、堕ちろーー!」


全霊の魔力を込めた黒く燃え盛る剣で、ファブニールの背中を切り払ったーー!

[注意]

おちろぉぉ!と言ってるのではなく、

堕ちろ!と言っています。リーダーとか言うやつです。間違えないで。

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