36話 留学である。
テスト前につき更新サボってました、すんません。
「アストレア聖王国から来ました、クラムです。どうかよろしくお願いします」
エレスハイム帝国の国立魔法学院での出来事だ。
クラムは留学生としてこの帝国にやって来た。…それが本分なのだから、疎かにしてはいけないだろう。
「それでは、君の席はそこで」
俺がお邪魔するクラスの担任のエイハブ先生は、とある少女の隣にある空席を指し示した。
「わかりました」
またか、と内心で苦笑しながら、その席に着く。彼女に罪はないのだから、恨むのはお門違いだ。
「さて、紹介も済んだ。授業を始めようか」
帝国の授業は、やはりというべきか実践的なものが多かった。お陰で大分勉強になった。
「どうだい?ここの授業は」
「平和ボケした体に染みるようですね」
「ははっ、そうかそうか」
エイハブ先生が笑う。ーーとその後、
「では、クラム君と試合がしたい、とかいう人も多いだろうから、恒例のくじ引きをしようか」
と言った。どうやらこう言った希望者が多数出そうなものは抽選んで一人に絞るようだ。
いっせーのーで、と生徒たちがくじを引く。結果当たりを引いたのは隣の少女だった。
「ヨミか。では、いつもの場所へ」
皆さん大分戦っておられるようで、開始戦などもいつもので通るらしい。こちらも適当な場所に立つ。…というか、俺はまだ戦うとは言っていなかったのだが、今更だろう。
「では、はじめ」
本当にいきなり始まった戦闘だが、びびった俺は高速移動で会場の端まで退避した。ーーと、その瞬間だろうか。俺の元いた地面が、押し潰されたような痕を作った。
「ほう、ヨミのこれを避けるか」
先生が感心している中、一回、二回、三回と回避を重ねるクラム。その間にも地面には傷跡が刻まれていき、それは段々と、回避するクラムを捉え始めていた。…そして。
やばい、と思い炎の剣を構えた瞬間に、空間転移でもして来たのかヨミが切りかかって来た。…その剣は何処からやって来たのだろうか?
いつもの癖で防戦一方となる。今回は勝ち筋が全然見えないので、かなり困っているところだ。
貰い物の力によって大体の危機を予知できるようになった俺は、一応のところヨミという少女の攻撃を見切れて入る。しかしそれは彼女に対して有効打があるということを指すわけではなく、勝利するためには必然的に右手の紋章に頼らなくてはならなくなる。…先程から仕掛けているトラップは、まるで凍結されているかのように作動しないのだ。
さて、どうしようかなと思っていると、あちら側がギアを上げて来たようだ。だんだんと処理しきれなくなっていく攻撃。ついに俺は、例の攻撃に押し潰された。
「ぐ、あっ」
相手は無口。とてもではないが立ち上がれない。以前アリス王女にやられたことと大部分は同じだろうか。
例のカードを切って、色々と騒動になるのも面倒だ。アストレアの力だけならまだしも、この場合ウロボロスは余計なのだ。
仕方がないので、白旗を揚げた。帝国にきて初戦が黒星なのは、ちょっといたたまれない結果であった。
報告がありますので、私の活動報告の方をご覧下さい。具体的には前話の内容の一部をカットした、という事です。




