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英雄王アーサー

 初老のじいさんは目つきが鋭く、体が大きくて顔や身体のいたるところに傷跡があった。背中には薄汚れた茶色いマントを身に着けて、腰には長い剣を差している。いかにも歴戦の戦士の風貌だった。

「すいません、ここにアーストンという子がいると聞いたんですが」

「はい?アーストンは私の息子ですけど、何か用でも?」

「えぇ、今は息子さんはいらっしゃらないんでしょうか?」

「はい、今は学校に行ってます。もう少しすれば帰ってくるでしょう」

「わかりました、それなら少し待たせてもらいます」

「そうですか、良ければ中に・・・」

「いえ、お構いなく。家の前で待たせてもらいます」

 そう言うとじいさんは俺の家の門の前に行き、胡坐をかいて座った。

 俺が学校から帰ってくると門の前に怪しい人物がいた。

「じいさん、俺の家になんか用か?」

「ん?おぉ、もしかして君がアーストン君か」

「あぁ、そうだぜ。俺がアーストン・リレイアだ」

「君を待ってたんだ。私の名前はアーサー・グラディウス。アーサーと呼んでくれ」

「俺の事はアースでいいぜ。それよりじいさんが俺になんの用だ?」

「実は私は魔王を倒すべく世界中を冒険している。アースにも私と一緒に冒険してくれないか」

「え・・・?いやいや、自分で言うのもなんだが俺は魔法も剣もてんでダメなんだぜ?そんな俺がいたら寧ろ足手まといだって」

「魔法と剣は私がすべて担う。アースには私の頭となって欲しい」

「へ・・・?突然そんなこと言われてもなぁ・・・」

「頼む。アースがいないと私は魔王を倒すことはできない」

「じいさん魔王を倒すってことの意味わかってんのかぁ?」

「もちろんわかっている。そのために今まで努力をしてきた」

「っつったって、突然魔王を倒しに冒険だなんて・・・。第一まだじいさんの事を信用できねえし・・・」

 その時、家のドアが開き母さんが出てきた。

「あら、アース帰ってたの。そこのお方がアースに用があるって・・・」

「あぁもう話しはしたよ。じいさん、悪いが帰ってくれ」

「そうか・・・突然すまなかった・・・」

 そう言うとじいさんは家から離れていった。

「アース、あの方となんの話をしていたの?」

「あのじいさん、突然俺と魔王倒すため一緒に冒険にでようって言ってきたんだぜ。冗談じゃないよ」

「まぁ、夢のような話ね。でもいつか本当にアースが魔王を倒してくれたらどれだけ嬉しいか・・・」

「そんなこと絶対ありえねーって。まったく、アーサーとか俺と名前がちょっと似てるしとんでもないじいさんだぜ」

「アーサー・・・?あの方はアーサーと言うの?」

「え?あぁ、自分でアーサー・グラディウスとか名乗ってたな」

「アース、あなたアーサーを知らないの!?」

「ほへ・・・?知らねえよ・・・?」

「アーサーはね、大昔に魔王と対立し、魔王もろとも魔族を壊滅まで追い込んだ英雄よ!しかもその後は人の街を一瞬で火の海にしていく竜王をも討伐し、海の皇帝とも呼ばれるクラーケンを片手でねじ伏せたとされる伝説の人物よ!」

「そ・・・そうだったのか・・・。いやでもそんな伝説上の人がまだ生きてるわけないでしょ」

「何を言ってるの!アーサーは不死の加護を受けていて、今もどこかで暮らしていると言われてるわ!!」

「まじで?でも、あんなじいさんがアーサーなわけ・・・」

「とにかく、今すぐさっきのお方を連れ戻してきなさい!今すぐに!」

 俺は半ば強引に家を追い出されてじいさんを追わされた。

 じいさんは森の方へ向かっていったのを記憶してる。森には魔物が多くいて、俺の力で倒せる魔物などほとんどいない。

 少し怖かったが、昼のこの時間帯ならまだ魔物の活動時間外なので大丈夫だろうと思い森へ入っていった。

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