表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
正夢  作者: 紫尾
1/17

正夢


何故か正夢をよく見る。


初めて見たのは中1の時。 入学式前の春休みだったはず… 内容は、 見知らぬ場所で私がこけて周りの皆に笑われる というもの。 妙にリアルだったが、期待と緊張で入学式の時にはすっかり忘れていた。 しかし学級活動の前の休み時間、廊下でこけてしまった。 皆が笑っていたことよりも、私の意識はあの夢が正夢だったことに向いていた。


その後も正夢は見た。

ある時は悲しい夢。 ある時は幸せな夢。 内容には共通点なんてなかったが、私は気づいていた。 正夢の頻度が多くなっていること、正夢は2日後に起こること。それは何故か避けられないこと。


今日は高校の卒業式。 1つ年上の3年生が卒業する。 ……このごろは正夢の回数は週に3回は越える日々だ。 最近では、時間も正確に分かる。 今日も見た。3年生にとって高校生活最後となる今日の正午頃に、好きだった先輩に笑顔で手を振られる、他愛もないけど私にとってはとても嬉しい出来事。


今は11時40分。 待ち遠しい。 早く正午にならないかな などと考えていると 「じゃあ先輩方のところに行きましょうか」と先生の言葉。 ようやく2日前から待ち焦がれていた時間がやってきた。 今日はいつも以上に身だしなみに気を付けた。 準備も完璧。


少しして、3年生がやってきた。 時計を見る。 11時55分。 あと5分だ。 部活の先輩、お世話になった先輩に挨拶をしていると遂に彼が来た。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ