表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

主人の秘密

作者: うずらの卵。

私は今30歳、浩一さんと結婚して五年が経った。

子供には恵まれなかったけど、とても浩一さんは優しくて私は専業主婦をして毎日特に不満もなく暮らしていた。

でも、最近浩一さんは残業が続き帰りが遅くなる事が多くなったのです。

そして、ある日の夜浩一さんは寝言で「まきちゃん、可愛いねぇー甘えん坊さんだなぁー」と言ったのです。

私はその時初めて浩一さんの浮気を疑いました。

最近の残業は嘘で、外でまきって女と会ってるの?と思うとイライラしてその夜は眠れなかった。

そんな私の気持ちなんかに気付かず、浩一さんはいつも通りに今日も遅くなると言い、会社に出掛けて行った。

私は会社の前で浩一さんが帰る頃に隠れて待っていたのだ。

勿論本当に残業なら遅くなるから、少し待って出て来なかったら帰るつもりでいたのだ。

しかし、定時のチャイムが鳴ると何と浩一さんは足早に会社から出て来たのだ。

今日も遅くなると言っていたのに。

私は帽子を目深に被り、浩一さんの後に付いていった。

浩一さんは家とは逆方向の電車に乗り込み、

2つ先の駅で降りて歩きだしたのだ。

そして、ある一軒家の前に来るとチャイムを鳴らした。

見ていると中から若い女の人が出て来て、いらっしゃいと笑顔で迎え入れていたのだ。

私は後先考えずに、その家のドアをドンドンと叩いた。

驚いた先程の女が出て来たので、私は「主人がここにいるのは解っているのよ」と言い、勝手に女を押し退けて部屋に入った。

すると、部屋の奧から浩一さんの声が聞こえて来たのだ。

「今日も可愛いでちゅね、まきちゃん会いたかったでちゅよ」と言っていたのだ。

私が部屋のドアを開けると、そこには、若い男性と浩一さんと小さな猫がいたのだ。

浩一さんは驚いて私を見て「どうしてここに居るんだ?」と私に聞いた。

私は「あなたが寝言でまきちゃん可愛いとか言うから、てっきり浮気してると思って」というと、

浩一さんが事情を話してくれたのだ。

ここに住んでいるのは、浩一さんの大学時代の友人とその奥さんで、久しぶりに浩一さんに連絡が来たそうだ、そして子猫を拾ったけど奥さんが猫アレルギーの症状が出てしまい飼ってくれる人を探していると。

そこで、浩一さんは以前から動物が大好でネコを飼いたいと言っていた私に誕生日にサプライズで子猫をプレゼントしようと考えていたのだと。

そして、子猫に毎日会いに来てたら可愛くて夢にまで見るようになってしまったのだと。

そして、明日は私の誕生日だったから明日引き取るつもりでいたのだそうだ。

私は「早とちりしてごめんなさい」と謝った。

結局ばれた事だしと、子猫のまきちゃんはこのまま引き取り、1日早い誕生日プレゼントに最高の可愛い家族が加わりました。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ