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心が満たされている

おばあさんが店に来る日がやってきた。


「じゃあ、いってくるにゃん」

「必ず、お孫さんを連れてきてくださいね」

「わかってるにゃん」


ルーカスから聞いて、ジェースとレオはおばあさんの家にお孫さんを迎えにいった。


計画スタートです!!


しばらくすると、おばあさんが店にやってきた。


「こんにちは」

「いらしゃいませ、お待ちしておりました」


ルーカスが出迎えた。


「こちらにどうぞ」


ルーカスはカフェに案内した。


「わたしは、注文していた服をとりにきただけです」

「わかっています。今もってきますのでここでお待ちください」

「はい」


そういうと、おばあさんは椅子に座ってくれた。


――――


『ジェースとレオ編』


おばあさんが家をでたあと、ジェースとレオはドアをトントンとノックした。

でも、お孫さんは出てくる気配がない。

ジェースとレオは中にいる彼女に聞こえるように演技をした。


「大丈夫か?」

「水をくれ~」

「このままでは死んでしまう~だれか水をください~」


すると、その声を聞いていたお孫さんがドアをあけてくれた。


ジェースとレオは顔を見合わせてニヤリとした。


「すみません、どうかお水をいただけませんか?」

「はい、どうぞ」


彼女は家に入れてくれた。

そして、テーブルをつたいながら上手にコップに水を入れてもってきてくれた。

レオはお水を飲み、元気になったふりをした。


「ありがとうございます。元気になりました」

「それはよかったです」

「お礼にわたしたちのカフェにご招待いたします」

「え? いえ、結構です」

「そんなこといわずに……」

「いえ、結構です」


彼女は断り続けた。


「それでは気がすみません。わたしたちが責任をもってあなたをお連れします」


そういうと、ジェースが彼女を抱え外にでた。


「あの~やめてください」


彼女は久しぶりに外にでて太陽の光を浴びた。

その顔は嬉しそうに見えた。


「よし、いきますよ~」

「え? ちょっと……」


レオは部屋にあった車いすを外に出し、ジェースは彼女を車いすにのせた。

ジェースとレオは、急いでカフェに向かった。


「大丈夫ですか?」

「はい、風が気持ちいいです」

「それはよかったです」


はじめは怖がっていた彼女も、うれしそうな表情になっていた。


――――


ジェースとレオがお孫さんを連れて店にきた。


「よかった~」

「ごめん、遅くなったにゃん」


「いらっしゃいませ」


お孫さんは緊張していた。


「こちらにどうぞ」


ルーカスが案内した。

ジェースが車いすを押している。

お孫さんをみたおばあさんは驚いた。


「ミサちゃん!」


その声を聞いて、お孫さんも驚いている。


「おばあちゃん! なんでここに?」


おばあさんは外にでたお孫さんをみて泣いていた。

彼女はミサさんというらしい。

ミサさんをおばあさんと向かいあうように案内した。


「いらっしゃいませ。今日はご来店ありがとうございます」

「いえ」

「おふたりにお食事をご用意したので楽しんでください」

「あ、はい」


リエルが、厨房から食事を運んできた。


「オムライスになります」


ふたりは戸惑っていた。


実は、ルーカスが近所の人からこんな話を聞いていた。


「ミサちゃんはオムライスが大好きでね~誕生日には決まってオムライスだったよ。でも、あの日からいっさい食べなくなったっていってたねえ~」

「あの日って?」

「ご両親がなくなった日からだよ」

「そうなんですか」


どうなんだろう。

食べてくれるかな?


ミサさんはスプーンをもってオムライスをひとくち、口に運んだ。

ぱくっ!

ミサさんの目から涙がこぼれだした。

でも、ミサさんはまたオムライスを口に運んだ。

泣きながら食べ続けた。


「おいっ……しいっ……」


おばあさんもおいしそうにオムライスを食べた。


「食事ってこんなにおいしかったんだね、おばあちゃん」

「ああ、そうだねミサちゃん」


気づくと、ふたりはキラキラした笑顔になっていた。


「こちらおばあさんからです」


ルーカスはおばあさんに頼まれていた服をミサさんの手に渡した。

ミサさんは服を広げた。


「ピンクの花柄ですか?」

「え? 見えるにゃん?」


「こら、レオ!」

「あ、ごめん」


「ふふっ。わたし……はっきりとは見えませんが、ぼんやりとは見えるんです」

「そうなんですか」


おばあさんが声をあげた。


「これは……」

「はい、サイズはミサさんにピッタリですよ」

「どういうことですか?」

「すみません、わたしが直接ミサさんを見てサイズを確認させてもらいました」

「そ、そんなことまでしてくれて……ありがとうございます」


ふたりは何度も『ありがとう』と言っていた。


「また、来てもいいですか?」

「もちろんです」

「では、おばあちゃんとふたりでまた来ます」


ミサさんが素敵な笑顔でいってくれた。


「お待ちしております」


みんなで答えた。


そして、ルーカスがふたりを家まで送った。


それから、何日かして本当にきてくれた。


「いらっしゃいませ」

「本当に来ちゃいました」

「はい、嬉しいです」


「ルーカスさん!」


わたしがルーカスを呼ぶとミサさんに気づき、すぐにきてくれた。


「こんにちは」


ルーカスはそういうと、ミサさんをお姫さま抱っこしてカフェに案内した。

それを見ていたお客たちはキャーキャー騒いでいた。

そりゃあ、そうだよ。

ルーカスにお姫さま抱っこだよ。

女性があこがれるお姫さま抱っこだよ。

いとも簡単にやってしまうところが憎いね~


それを見たジェースがおばあさんの手をとり歩いた。

この兄弟ただものではない。

素敵すぎる!


そしてそれをみたレオが車いすをもった。

そして、ディアムが席の用意をした。

すごい、連携だ。

みんなかっこよすぎる。

厨房にいたリエルも手を休め、お水とメニュー表を席までもってきた。


普段近くでみられない、ディアムやリエルがでてきたものだから店の中のキャーキャーがしばらくやまなかった。

この世界でもまれにみるイケメン揃いなんだな~

そんなイケメンに囲まれている、わたしは幸せ者なのだー

そして、こんな優しい人たちと一緒にいられて、幸せだー

だからわたしは今、心が満たされているのだー


なんて気の利くイケメンたちなのだろう。

わたしもエスコートしてほしい。

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