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異世界で小柄な女神様とダンジョン運営  作者: バージ
続くものと新しい者 ~取り残したものを拾い上げ~
15/96

神の子と弟子は笑う

私の名前は、フェデラフロウ=ブロシア=フォルクロア。

呪われたフォルクロア王国の、第二王女。

フォルクロアは、呪われた王が治める国。

フォルクロアの王族は、代々呪いに苦しめられてきた。

生まれてくる王子はすべからく呪いを宿して生まれてくる。

そしてその長くない生を終えるまで、ずっと呪いに苦しみ続ける。


数百年の間、全ての王族が受け継ぎ、苦しみ続けた呪い。

しかし、何代もの間積み上げられた屍の上、遂に彼らはそのくびきを一部解かれた。

一人の宮廷魔術師が、生まれる子が双子であったときのみ、呪いを回避する方法を見つけたのだ。

片方の子に、呪いを肩代わりさせるという方法で。



私の人生の全ては、呪いとの戦いだった。

私がその身に宿した呪いは4つ。

"不妊"、"黒結晶化"、"渇愛"、"牛歩"。


その中でも最も私を苦しめたのが、黒結晶化の呪いだった。

体内に悪性の魔力結晶、黒結晶が生成される呪い。

生成された黒結晶は、身体に不調と苦痛をもたらす。

最終的には肉体が黒結晶に飲まれて死ぬ。


私は幼い頃から黒結晶の成長をできる限り遅らせてきた。

黒結晶は、私の魔力を取り込むことによって成長し続けている。

そのため、常に自分の魔力を少ない状態に保つ。

魔法の技術は、そうすることによって身につけたものだ。


日常的に魔力を使用している私は、その理由とは逆に、自身の魔力を成長させ続けた。

言ってしまえば、子供の頃から常に魔法の修行をしているようなもの。

当然、魔力もどんどん大きくなっていった。

それにつれ、操らなければならない魔力の量が増える。


歴代でも多くの呪いを受け、日増しに魔力を増していく私は、周りから避けられるようになった。

自らの呪いで手一杯の私には、どうすることもできなかった。

健康に生まれた私の双子の姉は、私に関わろうとはしなかった。

最終的には、私は王位継承権を剥奪され、追放された。


幼なじみで子供の頃から一緒だった騎士、リゼリオだけは、私に付いてきてくれた。

一人の宮廷魔術師が手引きしてくれたおかげで、私たちは冒険者になり、ダンジョンに潜った。


他の呪いはともかく、黒結晶は命に関わる物だった。

体内の黒結晶は、定期的に私の肉体の自由を奪う。

昔は、三ヶ月に一度だった。

その日は全身を襲う苦痛にのたうち回り、苦悶の喘ぎをあげ、ただその痛みが引くのを待ち続けた。

抵抗することもできず、ただベットの上でもがき苦しむだけの日。

痛みが引いた次の日も、呆然としたまま動けなくなってしまう。

体内の黒結晶が成長すると共に、苦しむ日の間隔は短くなっていった。

今は、二十日に一度。

いずれは、それが十日に一度となり、五日に一度となり、毎日になる。

そうなってしまったら、もう終わり。

私がまだ動ける間に、呪いか、黒結晶をどうにかしなくてはならない。

私には一つだけ、小さな希望があった。


現状を打破することができる最も有効な手段。

"氷解の宝珠"の入手。

これさえあれば、結晶化による"寿命のリミット"は無くなる。

逆に言えば、これが見つからなければ私に打てる手はない。

私にとって、ただ一つの生きる希望。


フォルクロアが保有する宝物の1つ、"迷宮全書"。

世界中のダンジョンの場所が乗っている本。

この本は常に更新され、新しいダンジョンを誰よりも速く発見することができる。

これを使い、ただひたすらダンジョンに潜った。

氷解の宝珠が手に入るとしたら、それ以外では可能性が低い。

しかし、どれだけダンジョンに潜っても、氷解の宝珠は見つからなかった。


日がたつにつれて苦しむ間隔が短くなっていく中、だんだんとむなしくなってくる。

いつまでこんな生活を続けるのだ、と。

故郷を離れ、苦しみながら戦い続ける日々。

やがて訪れる終焉まで、ひたすらむなしく成果のない努力を続けるのか、と。


そんな私にとって、リゼリオだけが支えだった。

リゼリオだけが生きる意味だった。


リゼリオが諦めないから。


ひたむきに私を助けてくれるから。


だから、リゼリオの人生まで、無意味な物にしたくなかった。

私は黒結晶を除去し、リゼリオに報いる。


その後のことなど、私にはどうでも良かった。

ただそれだけが、私の存在意義。

私には、それしかなかった。


そしてそれすらも徒労に終わり続け、もっと辛くなってくる。

目的があるからこそ、それを成せないことに焦る。

努力すればするほど、むなしさや悲しみが私の中に詰まっていく。


「雰囲気が怖い」


そんなことを言われたのは、いつのことだっただろうか。


多分、苦痛が訪れる日に近かったのだろう。

その日の前後は、どうしても不機嫌になる。

全てを呪うような顔をしていたのかもしれない。


そんな中、最近になってリーズエイジの南の森に新しくダンジョンが誕生した。

ダンジョンが誕生し、そのすぐ後に発される"神の伝達"、"ヒュノージェの子の誕生"。


"ヒュノージェの子"は、600年前の"終末の時"で活躍した神の子の呼び名。

フォルクロア王国の図書館には、かつての"終末の時"の資料が多く残っている。

元々フォルクロアの王族が呪いにかかったのは、600年前の"終末の時"だったと言われている。

それも理由なのかもしれない。

"終末の時"の十数年前、"神の伝達"によって"ヒュノージェの子の誕生"が伝えられたとどこかで見た記憶もある。


タイミングが合っている。

これはもしかしたら普通のダンジョンではないかもしれない。

希少なアイテムが、氷解の宝珠が手に入るかもしれない。


早速、私たちは行動を開始した。

リーベックで情報収集したところ、ダンジョンはまだ人々には知られていない。

私たちは様子を見るため、私が動ける日を選び一度ダンジョンに向かうことにした。


ダンジョンに向かって街道を歩いている途中。

私とリゼリオはサンダーバードに襲われた。

本来ならこんな場所では出会うはずのない強敵。

リゼリオと応戦したけれど、手も足も出なかった。

絶望的と言っていい程の戦況。

じりじりと追い詰められる中、何とか逃げる隙をうかがっていたら、突如後ろから魔法が放たれた。

魔力の弾はサンダーバードを撃ち抜き、即死させる。


威力、速度共に明らかに格上の攻撃。

あれがこちらに撃たれていたら、ちぎれていたのは私達だっただろう。

振り向けば、魔法を放ったであろう人物が、攻撃の起点にしたらしい手を下ろしたところだった。

その青年の身体は細めで、おそらく私と同じ魔法使いだと思う。

すると、後ろにいる小柄なフードの人が前衛だろうか?


瞬時に構え、警戒の声を上げるリゼリオをいさめる。

正直、戦っても勝てないだろうと思う。

それに、そういうつもりならいくらでもそのチャンスはあった。


穏やかな魔力を持ち、笑顔を浮かべる彼は、何でも無いように話しかけてきた。

派手さのなく機能性を追求した、普通の冒険者という格好。

背はリゼリオと同じくらいで、年の頃は私より何歳か上だろうか?


名前はシラキさんと言うらしい。

背の小さい方はシオンさん、シラキさんの師匠だとのこと。

師匠だというのなら魔法使いだと思うのだが、前衛はどうするのだろう?

良く分からないけど、珍しい2人組。


シラキさんは命の恩人と言っても過言じゃない。

ダンジョンについては教えてしまっても構わない。

どのみち、いつかは知られることだ。


呪いに関しては、少し嘘をついた。

フォルクロアの呪いの話は大々的に広まってはいないが、バレないとも限らない。

呪いの話はできる限り秘密にしなければならない。

本来、私が国を離れるのも歓迎されることではなかった。

そして、予想もできない言葉を聞くことになる。


非常に消すことが難しい黒結晶を、何とかできるかもしれないというのだ。

ある意味では、私の旅の目的だった。

みてみなければ分からない、というシラキさんの魔力に嘘は感じられない。

場合によっては本当に何とかなるのかもしれない。

私としては、元から藁にもすがりたい気持ちだった。

シラキさんもみてくれるといっているし、受けない手はない。

でも、とりあえず様子を見よう。



その日1日行動して、分かったこと。

シラキさんは純粋な冒険者と雰囲気が似ているが、言動が冒険者らしくはない。

つかみ所がないというわけではないのに、不思議な感じがする。

魔法使いとしては、相当な実力だと思う。

身に纏う魔力は、今まで見た魔法使い達の中でも特に澄んでいて強力だ。

それにサンダーバードを一撃で倒したあの魔法。

あれだけでも並の魔法じゃない。


シオンさんは、シラキさん以上に分からない。

ほとんど話さないし、彼女の魔力は、私では判別できない程に強力だった。

でも、シラキさんを見れば、多分大丈夫だと思う。

魔力の波動をみれば、その人がどんな人か何となく分かる。

そういう能力だから。


次に会う約束は七日後。

ちょうど苦痛の日を挟んで二日後だ。

何とか私も大丈夫だろう。


時間がどれくらいあるのか分からない。

私なんかのために付いてきてくれるリゼリオの為にも、できることはやらなければ。

もし私がこのまま死んだら、この数年間は全て無駄な、むなしい努力になってしまう。

それは嫌だ。

それなら何のためにリゼリオが付いてきてくれたんだ。

せめて、黒結晶だけでも何とかする。

そうでなければ、この騎士にも、私を冒険者にしてくれた宮廷魔術師にも申し訳が立たないから。








47日目


ダンジョン第五階層、居住区画・ダイニングルーム。

俺は頭を抱えていた。

悩みの内容は、もちろんフェデラのことだ。

彼女の提示してきた条件をみて、人々(ロイテ)がどう思うかは分からない。

だが俺からすれば相当複雑な気分にさせられる申し出だった。


前日はとりあえず奴隷の話は保留にし、色々脅しを付けてリゼリオと相談するように言った。

また一週間後に会う約束をし、それまでに考えてもらおうという話だ。

俺の立場上、奴隷にするならダンジョンに住まわせるし、そうなった場合秘密を守るためにも二度と自由にできない可能性が高い。


「俺はそもそも救いがないのが大嫌いなんだ」


目の前に座るルティナも、俺の隣に座っているソリフィスも、何も言わない。

ダイニングに一堂に会してから大して時間も経っていないが、すでに愚痴になりつつあった。


彼女に救いがない。


生まれたときから苦しみ続けた。

それはいい。

ただひたすらに抗い続けて、ようやく俺という解決法に至ったのだ。

求めた手段とは違っても、諦めずに頑張り続けた結果、たどり着いたのだからそれは良い。

問題は、とりあえず死の危機を乗り切ったフェデラの目が半ば死んでることだ。

あの子は本気でリゼリオの生きた意味さえ示せたら見つけられたら他はどうでも良いと思ってる。

要するにすでに心が壊れている。

あー気にくわない!

神とやらがいるなら一発殴りたい気分だ。

…目の前にいるのが神です。

…ルティナは俺にとっては人間と変わらないから。


大体神の定義が違う。

ミテュルシオンさんは人間の味方じゃないし、一人の不幸な少女を助ける理由などないのだ。

それに神は直接手をさしのべたりはしないよな、イメージ的に。

ならば実行者は神の代理人が行うことになる。

気がついたがその代理人って言うのは俺ものことでもあるよな。

神の使徒だし。

我らは神の代理人。神意の地上の代行者。

そう考えると俺が彼女を助けるのは役割的にも間違っていないのか。

ぶっちゃけ自分の立場、役割、使命なんかを諸々無視して勝手に行動してるのが俺だが。

ま、どうだって言いわな。


彼女が提示した条件は、彼女自身が俺に隷属することと、財産の半分の譲渡。

その対価の見返りとして、俺は彼女の体内の黒結晶を最低限死なない程度には除去する。

隷属。

つまり奴隷になると言うことだ。

俺は先刻受けたルティナの講義を思い出す。


この世界の奴隷は、神に誓うことによって発生する。

奴隷とその主がお互いに教会に赴き、そこで天使の立ち会いの下契約を締結する。

この契約は特別な紙に契約内容を書き記し、一枚を天使が、一枚を主が管理する。

つまりこの契約は神、あるいは天使によって保証されている。

最低限衣食を確保する、過度に乱暴な扱いを禁止するなどといった誓約が必ず守られる一方、奴隷も主人に服従せざるを得ない。

この世界では皇帝>騎士>奴隷>皇帝という三すくみは成り立たないのだ。

とはいえ、この世界で奴隷が溢れるという事態が起こるとも思えない。

要するに奴隷になりにくく脱しにくいのだ。

ただこの奴隷契約は天使を介して行われるため、悪党は簡単には利用できない。



……

………

…………


めんどくせえええええええええええええええええええ!

残念!俺は考えるのが面倒になってしまった!

もういいや。

なーにが奴隷じゃ。

ワシは知らん!

どうせ彼女の治療には時間がかかる上俺が一緒にいなくちゃできないんだ。

次あったときフェデラの気持ちが変わってないようなら、奴隷としてこき使ってやろう。

そう決めて前を見てみるとルティナがニヤニヤしている。

えっ。

とっさに自分が何をやらかしたかを考える。


"奴隷一つにそんなに考え込んでちょーウケるんですけどー"


…ないな。


"世界を救うに当たって十分有用であるだろうコマをわざわざ放棄するなど笑止千万"


これもルティナのキャラじゃないな。

そもそもルティナは世界を救うことに関しては全力投球って感じじゃないし。


"人二人待たせて何自分の世界に入ってんだこいつ"


あ、これなんか俺も同感。

いや、やっぱりルティナのキャラじゃないけど。

てか今の三つ全部俺の考えじゃねぇか。


「ルティナさん?」

「はい」

「…怒ってる?」

「まさか、どちらかというとうれしいです。……というか、かわいいです」


……なんだろう、この恥ずかしさ。

社会の窓開けっ放しで一日すごしたみたいな感じ。

その見透かしたような目で見ないで下さい。


「シラキさん、フェデラは何のために生きていると思いますか?」


ルティナが問う。

神の子らしいと言えばらしい質問だ。


「…生きたい訳じゃなくて、ただ呪いさえ解ければ良いんだと思う。呪いが解けた後自分がどうなってもいいから、自分の全てを差しだせる」

「そうですね、私もそう思います。そして、彼女は不幸な境遇に慣れすぎて、自分が救われることに漠然とした不安を抱いている」


む、なるほど。

さすが、ルティナはフェデラの話から俺以上のことを理解したらしい。


(まあ、渇愛の呪いも関係しているんでしょうけど)


ルティナがクスッと笑う。

な、なんだ?


「それで、シラキさんはどうですか?」

「ん、何が?」

「シラキさんは、どうして母の頼みを聞いてここに来たのですか?」


………。

それについては、完全に忘れていた。

別に世界を救いたいから来たわけではないことだけは確かだ。

少しだけ考えて、思い出す。


「最初はそれが良いと思ったからだな。俺は元の世界では、やるべきことができない自分が嫌いだった。この世界に来て、心にこうと決めて、胸を張って生きられる人間になりたかった。…あと、男の子だから、未知なる冒険大好きだし」


世界のためではない。

自分を変えたいという思いと、ファンタジーへの挑戦。

そしてその二つをできる切符をくれたミテュルシオンさんへの感謝。

この三つだな。

考えてみれば単純で、それ故少しおそろしい物でもある。

もしミテュルシオンさんに、この世界の破壊を頼まれていたら?

普通に受けていた可能性が高い。


「最初は、と言いましたね。では今は違うと?」

「ああ」


ちょっと恥ずかしいな、これ。

どもらないように言い切っちゃおう。


「今の理由はこれだな。…ルティナが好きだから」


俺の言葉をきょとんとしながら聞いて、すぐにルティナは本当に驚いた表情をした。

その後顔が赤くなった。


「感謝の対象が増えた訳だな……もちろん、ソリフィスも」


それまで黙って毛繕いをしていたソリフィスも、驚いた様子でこちらを向く。

それもそうだろう。

世界のためとか人々の為とか、一切考えなくても世界を救うために行動するのだ。

まあ人間そんなものかもしれないが。


「驚いた…我が主、そのような理由で世界を救おうとする勇者など、前代未聞だろうな」

「……漠然とは分かっていましたけど、シラキさんって、すごいですよね」

「いや、なんかすまん」


やっぱりまずかったかな。

さすがに多少は人助けしようという意志もあるが。

動機がアレすぎたか?


「いえ、全然怒ってないです。純粋に、すごく驚きましたけど」

「うむ……人間と言うよりは、魔族的な思考だな。…"変わり者、我が主"」


ソリフィスが驚きの為か変なこと言ってる。

ちょっと笑った。

ルティナも同感だったらしく、破顔して笑い出している。


「ふふ、詩みたいですね、それ」

「む、いや、つい。特別意味がある言葉ではないぞ」

「吟遊詩人に語らせれば、それだけで詩にできますよ」

「俺が恥ずかしいからヤメロ」


ルティナが笑う。

たまに覗かせるルティナの子どもっぽいところの一つのような気もする。

とりあえず恥ずかしい。

見れば、ソリフィスも恥ずかしそうにしていた。


「てかルティナ、結局何が言いたかったんだ?」


露骨に話題を変えていく。

実際脱線しすぎて元々何の話だったか分からんぞ。

さっきまでシリアスしていた気がするのに。


「ふふ、ごめんなさい。何が言いたかったかというと、シラキさんの好きに行動して良いんですよ、ってことです」


さっきのがよほど面白かったのか、ルティナのテンションが上がっている。

楽しそうで何よりではあるが。


「元々、シラキさんが好き勝手やって、私はそれを横で少しだけ助けたりする、ということだったんです」

「……え、どういうこと?」

「いえ、そのままの意味です。シラキさんがどういう風に動くか、ダンジョンの発展させ方、使い方。世界の様々な組織との付き合い方、終末でどう戦うかなど、そういうのは初めから決まっていないんです」


ポカンとする。

言われてみればそうだ。

確かにルティナやミテュルシオンさんは、具体的なことについてはほとんど何も言ってこない気がする。


「そう、いえばそうか」

「大体、シラキさんを呼んだのも、母にとっては大した理由があってやったことではないらしいです。私、直接聞きましたし」


またも俺はポカンとする。

ルティナは何もおかしなことは言っていないが、ソレはソレでおかしな気がする。

どちらかというと、さっきまでの俺と同じような話だ。

つまり、なんとも自分勝手で大した理由もなく大事を起こすっていう話だ。


「もしかして、ミテュルシオンさん……俺と同類?」

「あはは、母だけではありませんよ、私も同類です!だって今の私だって、ほとんど自分がそうしたいからそうしているだけなんですよ?」


驚いた。

ルティナがはっちゃけておる。

ソリフィスとかもう呆れすぎてどうでもいいやって顔してるぞ。

いや、鷲顔わしずらだけど。


「じゃ、ルティナは何で俺の手伝いやってるんだ?」

「はっきり言って、最初は母に言われたからです。まあ神の子としてやるべきことをやろうという気もありますけどね」


おおう、ルティナめ、おもしろがっておるな。

俺と同じ話し方をしおる。


「で、今は?」

「シラキさんが大好きだからです!!!」


盛大に吹き出しかけた。

というかむせた。

止めろバカヤロウ照れるだろ!

俺みたいな不細工が顔赤くして誰得だよ!


「こ、このやろう」

「私の好意に気付いてなかったなんて言わせませんよ!たまにはシラキさんに明け透けな好意を向けられる私の気持ちも知るが良い!」


くっ!確かに恥ずかしい。

恥ずかしい、だが!


「だが俺は自重しない!」


"嘘をつかない、本音で語る"が俺のアイデンティティ!

ルティナが笑う。

ソリフィスはもうすで悟った顔して毛繕いに戻っていた。

まあ、お互いに楽しいからそれがベスト。

……あれ、こんな話だったっけ?








47日目終了


シラキ・ヒュノージェ(愛原白木)

20歳 身長170cm 体重62kg

総合B-攻撃C- 防御C- 魔力量B 魔法攻撃B 魔法防御C+ すばやさC+ スタミナC スキルB-



スキル

   ユニークスキル「結晶支配」

     シラキ本人が結晶と認識している物を創造・変形・支配する能力。

     その支配力は神が世界に対して行うソレに似ている。


   ユニークスキル「共鳴」




フェデラフロウ=ブロシア=フォルクロア

17歳 身長159cm 体重40kg 

総合C攻撃E 防御E 魔力量B 魔法攻撃C+ 魔法防御C+ すばやさE スタミナD スキルB-


 

人間族・フォルクロア

   「呪いの縁者」

     周囲のランクB+以下の呪いの発動を無効化する。

     すでに発動している呪いには干渉できない。


スキル

   ユニークスキル「魔力の色別」

     魔力の流れから対象の精神状態や感情を読み取る。

     また、魔力量や魔力の習熟度など、魔力に関する様々な情報を読み取る。

     人間以外には効果が減衰する。

     またフェデラ自身のスキルレベル以上の実力を持つ者には通用しない。




ダンジョン


保有マナ

33,019


ダンジョンの全魔物

ボス:ソリフィス(ヒポグリフ)

迷宮植物:

    ヒカリゴケ4400、ヒカリダケ550、魔草440

グループ(勢力順):

    グリフォン4

    シルバーウルフ1、ウルフソーサラー5、ハウンドウルフ20

    フォックスシャーマン10、ハウンドフォックス10

    ホブゴブリン4、ゴブリンシャーマン2、ゴブリン42

    リザードマン7

    ホブゴブリン2、ゴブリンシャーマン1、ゴブリン26

    クイーンビー1、ニードルビー32

    クイーンビー1、ニードルビー18

    イートアント87

    ゴブリン30

    フォックスシャーマン3

    グリズリー3

    食人花13

    ハウンドウルフ17

    コボルト9

単体・その他(能力順);

    コボルトヒーロー1

    グリズリー1


野良・その他:

    ゴブリン35、ホブゴブリン4、コボルト25、コボルトロード2、ハウンドウルフ28、食人花13、インプ6、グリズリー2





一階層

洞窟・迷宮


二階層

更地


三階層

更地


四階層

更地


五階層

コア、個室2、ダイニングキッチン、大浴場、保存庫

書き貯めは死んだんだ。

いくら呼んでも帰っては来ないんだ。

もうあの時間は終わって、俺ももう一度書き貯めする時なんだ。


…はい、日本語おかしいけどつまりは書き貯めが尽きました。

一応次が形になったからこれを投稿してますが、ここから先はいままでよりももっと場当たり的な話になるかもしれません。

とりあえず、ここらで気合いを入れて書きます。

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