Re.2 エンドレスリベリオン
・・・・・そして、億劫な魔法実技学も終了を告げ、本日の授業過程は終わりを告げた。
・・・その後、俺は現在帰宅中だ。
変わりの無い下校通路。
機械で覆われたコンクリートジャングルの道は至ってシンプルなものだ。
そうして、いつものように代わり映えの無い道を歩いていると、ふと電話がかかってきた。
「・・・・・ん?」
電話を開く。
するとそこにはただ一文字・・・『天』とだけ書いてあった。
そして、俺は何事もなかったかのようにそれに出る。
「もしもし」
『もしもし、阿修羅か』
・・・・この阿修羅とは、俺のコードネームのようなものである。
そして、現在かかってきているのが天・・・こと、『エンドレスリベリオン』のリーダーだ。
「そうです。合流でよろしいですか?」
『ああ、いつもの場所に来てくれ』
「了解しました」
・・・・・そうして、俺はアジトに向かう。
道中は勿論、誰にもばれないように動く事が基本だ。
そうして、大体三十分ほどの間歩きアジトに着くと、既に全員が円卓に腰を掛けていた。
「遅かったな、阿修羅」
「すみません、天」
そこにいたのはおよそ20代前半ほどの男がいた。
金髪を肩ほどに伸ばし、翡翠色の瞳は鋭くも、威圧的な印象は受けない。
体格は筋肉質で、余計な筋肉もついていないように見える。
彼が、天・・・ことルキーニ・アーリマン。
このエンドレスリベリオンのリーダーである。
「・・・やはり学び舎に通うべきではないのではないか?」
そして、その横にいる女性・・・『龍』ことシエル・アリアドネが反論を言う。
彼女はダークブルーのような色をした長髪をかき上げてポニーテールのようにして、白く透き通った肌をしている。目つきは鋭く、その外見からおよそ大体の人がクールな印象を受けるだろう。
体格としては、スレンダーな体型で、体の凹とつがあまり見られない。
「私達を待たすなんて下っ端のくせに生意気じゃない?」
そう若干怒りながら話すのが『夜叉(やしゃ)』・・・・こと、羽木崎椎奈(はきざきしいな)
彼女の見た目は、明るめの金色の髪をした肩くらいまでのショートヘアーに、金色の吊り上った目。
そして、細く、スレンダーな体型ながらも、かなりの凹とつがある肉体・・・。
お嬢様と言う言葉と生意気という言葉がよく似合いそうな女性だ。
「まあまあ、そう言うな夜叉。阿修羅にも事情があるのだ」
そう言う赤銅色の肌をした男性は・・・・・『乾闥婆(けんだつは)』こと、グラーツ・レーガン。
その姿は豪傑と言って大差なく、メンバー内でも最大の身長と肉体を誇る。
その見た目は、焦げ茶色の髪を立ち上げた短髪。目つきは虎をも射殺せるほどの鋭さだ。
「ンなモン知ったこっちゃねェンだよ!」
その横で煙草を吸いながらイライラを隠そうともしない男は、『摩睺羅伽』・・・こと、ロキ・エーデルハイド。
その見た目は、茶髪の無造作に放置された髪で、目の色は赤く、その目は飢えた獣のような獰猛(どうもう)さを秘めていた。
「まあまあ、落ち着いて~」
次に話し出したのは全体的におっとりとしたオーラを流し出す女性。
彼女は・・・『緊那羅(きんなら)』こと、マリー・ティシュトリヤ。
彼女の見た目は、ウェーブのかかった長めの茶髪に、少したれ目気味の茶色の瞳。
身長は150cmと小さく、体型も小柄なロリ系に入るであろう女性だ。
「そうよ。全く・・・・こんばんは阿修羅?」
呆れ気味にこちらに挨拶してくる女性が『迦楼羅(かるら)』・・・こと、レイラ・アムルタートだ。
彼女は、グレーの髪を腰くらいまで伸ばし、柔らかめの水色の瞳。
体つきは・・・まあスタイルは良いのだが、全体的に中途半端な感じだ。
「おはようございます」
・・・・この七人に合わせ、俺・・・『阿修羅』が加わり、合計で八人からなる組織・・・それがこの『エンドレスリベリオン』である。
加入時期から見れば、俺が最後なので、椎名・・・いや、夜叉の言うことも当たっている。
・・・ちなみに言うならば、この八人の名称だが、それぞれ八部衆から名前を付けられている。
「・・・・・それでは、円卓に着いてくれ」
天の声に応じ、俺は一番入り口に近い席に座る。
「・・・・それでは、会議を始めよう」