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Re.1 プロローグ



1938年・・・・とある科学者が『マナ』と呼ばれる物質を発見した。

それは、当時戦争を間近としたドイツなど枢軸国家に即座に取り入られ・・・・そして、枢軸国家諸国は、連合国軍に完勝を喫した。



・・・・・それが、この世界にハッキリと魔法が現れた瞬間であった・・・・。



「ーーーー聞いてるか、剣坂!」



「・・・・・はいっ!?」



「貴様は俺の授業を微塵たりとも聞く気が無いのか!・・・・マナが発見された年を言ってみろ」



「1938年ですよね?」



この世界は、1938年から魔法と呼ばれる技術が急成長を遂げ、それに乗じて科学も急激に進歩。

・・・現在の2040年では、ここ・・・日本は世界随一の科学都市である反面、世界有数の魔法都市でもあった・・・。



「・・・あたりだ。もう寝るなよ」



「・・・はい」



そして、今受けている授業は魔法歴史学。

その名の通り、魔法についての歴史を学ぶ学問だ。


・・・ここ、国際魔法振興学校・・・まあ、魔法学校で良いだろう。

ここは、様々な魔法に関する知識を学ぶ学校である。

例えば、魔法を手に入れ、それを軍に取り入れたヒトラーはその力を使って世界の大部分を支配下に置いた・・・だとか、そんなものだ。


コレだけで魔法の威力の異常性が分かるだろう。

・・・しかし戦後、広域殲滅魔法と呼ばれる魔法は完全に凍結され、以後魔法の威力も格段に落ちた。



「・・・剣坂っ!!」



「はいっ!?」



その時間・・・・俺、剣坂忉利(とうり)はあと数回怒られたのだった。







・・・そして、その休み時間。



「・・・・くはー・・・。あの先生、俺に絶対目付けてるよ・・・」



俺は魔法歴史学の授業が終わり、羽を伸ばしていた。



「大変だったな忉利?」



そして、そこに声をかける女性が一人。

その女性の見た目は、赤みがかった黒色の髪は肩より少し下くらいまで伸び、目つきは鋭いともたれ目とも言えずいたって普通。

整った顔立ちに、全体的に細めのスレンダーな体型。

端から見れば、大体の人は美人であるだろうと思うその女性の名前は倉科燈花(くらしなとうか)。



「本当だよ・・・・。次は魔法実技学だろう?」



「ああ、そうなるな」



「・・・・はぁ。億劫(おっくう)だ」



魔法実技学・・・・ようは、魔法での体育みたいなものだ。

俺はそれが嫌いだった。

それは何故か。

それは・・・・・



「そう言えば忉利。また『エンドレスリベリオン』が暴れているらしいな」



・・・・・そのエンドレスリベリオン・・・・・反魔法主義団体なのだが、そこに俺は加盟しているからだ。

一年半ほど前・・・かつて、俺が未だ魔法なんていう幻想を永遠だと信じてた時・・・そんな時に、俺は彼ら、エンドレスリベリオンと出会った。

それが始まりであり、今の俺を形作る原点なのだ。



「そうだな。燈花はどう思う?」



「私か?・・・そうだな。わからないな」



「まあ、そういうもんだよな」



今の人なんて大体そんなものだ。

今の世界で満足し、変化を求めない。

それが、今の世界の大多数なのだ。



「・・・・っと、時間だな。行くぞ」



「ああ、分かった」



・・・そうして、俺達は魔法実技学の時間の為、体育館に向かって行った。



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