円キャリートレードとドM金貸し国家日本
ボラリティが高すぎるんよ
日銀総裁が、せっかくFRBの無言の要請に沿って円キャリートレード解消に向けて利上げストーリーを始動したのに、ビビリの副総裁の悲鳴がサックリとその道を断った。
日銀の恐れるに足りずと感じたハゲタカヘッジどもは、それこそ応仁の乱の足軽よろしく再び無秩序な円キャリー投機に走るようである。
さて、もうこの流れはまた再びFRBが金利の利下げをするか、日銀が驚異の利上げをしない限り変わらないだろう。国際社会公認の、金持ちだけに許された、安心安全の真の錬金術システムがここに爆誕したわけである。
あとは、サプライチェーンを破綻させないようにしつつ、世界各国から収奪すれば、あら不思議。永遠の好景気が続くわけである。そう、実体経済と投機指標の乖離がサプライチェーンを破壊するまでは。
まあ物流はなんとかなっても、人件費の高騰と最先端人材の偏在や、汚職問題はなんともならないだろうから、いつか破綻するんですけどね。引き金を誰が引くかは知りません。
さて、ここまで書いてふと思ったんですよ。円キャリートレードって表面だけ見るとカネの亡者の悪魔のシステムだなぁって。こいつは滅ぼさねばならぬってね。で、コイツを滅ぼした場合さらにどうなるのか?ってを考えたのです。
円キャリートレードの解消とトレーダーの借金返済が始まると、海外投機筋の金融商品は暴落して、海外紙幣が円に換金されることで円高が起こり、借金返済に利用された円は日銀の財布というシュレッダーに消えて、クレジットクランチが発生する。
まあ、完全なバブル崩壊ですね。分かります。
けど、ここで思いついたんですよ。カネが消えるってあらかじめわかってるなら、カネをばらまけばいいんじゃね?それも国内に。まあ、つまり国民への直接給付金や直接の減税、公共事業などという形で。
どうせ、クレジットクランチでカネが消えるんです。なら、それをチャラにするなり抑制する形で、国債を刷ればリセッションをソフトランディングしながら経済対策も打てるというわけです。
まあ、本来なら低金利時代に行うべき政策を金利引き上げ直後に行うだけの事なんですけどね。
円キャリートレードが問題になっているのに、だれもこの手の事を言い出さないのは残念だなぁ。と思って書きました。
他にもいろいろトンチひねれそうですが、面倒なので今日はこの辺で。
(追記)と、投降したところでタイトル回収していない事を思い出したので、少し書きます。
円キャリートレード中の日本って、ようはアベノミクス実行中の日本だった訳ですけど、まさにドMだったと思うんですよね。カネ刷りまくって世界にカネを貸しまくっていた割に、自分の懐にはゼニを残さず、その日の食事も遊興ままならない状態に甘んじていたわけです。いくら物価が上がっても賃金が上がらず、生活も苦しくなるわけです。まさに通貨そのものを飢餓輸出していたわけですから。
自国内で使用すべき通貨を購買力を他国に奉納するとか、ほぼほぼ自殺行為なんですけどね。
まあ、その奉納金の一部を中抜きして国葬された国賊という稀有な存在やその周辺が潤っていたんでしょうね。いい加減、連中を放置していると、また就職氷河期が来ちゃいますよ?
日経平均が暴落前の水準を超えたと言っても、円キャリー投機の爆弾そのものがなくなったわけではありません。いずれ爆発するんですから。
唯一のソフトランディングの方法は、巻き戻しで発生する購買力を格差是正に投下する事だけですよ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。