4話 なんで知ってるの…
【ギルド】について...
ギルドとは冒険者が集まり、冒険者協会の認可の元、活動する組織である
ギルドリーダと副リーダー
他のメンバーが最低3人という構成で成り立っている
ギルドは常に一定の場所に存在している必要がある
冒険者協会から定期的に依頼のリストが送られてくる
ギルドにはランクがあり、これが高いほど難易度の高い討伐依頼が送られてくる
ギルドのランクは下記の通りであり右のランクであるほど高いということになる
「E」「D」「C」「B」「A」「S」
ギルドの一般メンバーはギルド内で管理され、そこに冒険者協会の関与はない
これだけ見てもメリットは少ないと思われるが
仲間同士で心が落ち着ける場所はとて良いものなのだ
宿屋にて――
「クレイオへ
モンスターを、たおしてくれて、ありがとう!
おねーちゃんと、お父さんは、もうかえってこないけど
これからはお母さんと、いっしょに、せいいっぱい生きていくね!
ほんとうに、ありがとう!
ヘンキョー村のコリンナより」
これは俺が助けた人からの手紙だ
モンスターに襲われ壊滅状態にあった
ヘンキョー村のコリンナの頼みで
俺がモンスターを討伐したのだ
「冒険者をやっていて良かったな……」
心からそう思う瞬間であった
コンコン
「クレイオさーん
クレイオさんに会いたいっていう人が来てますよー
ロビーで待ってますよー」
宿屋の主人の声だ
――俺に会いたい?誰だ?
て言うかなんでこの場所を知ってる?
チェックインしたのが昨日だというのに……
「すぐ行きまーす」
俺は軽く警戒しながら
ロビーに向かった
「クレイオさん!
お久しぶりです!」
そこにいたのは5枚の翼の一員
アッシュだ
「なんだ、アッシュか
なんの用だ?」
「――あの、クレイオさんはもうギルドに戻らないのですか?
ギルド内でもいろいろ不安の声が多いようで……」
なんてこった
あのギルドにはまだ俺の脱退を嘆いてくれる人達がいるなんて
やはり、あれは主力メンバーが勝手に決定したことのようだな
「――まあ、戻りたいこと山々なんだが
あいつらがそれを許してくれないだろう」
「そうなんですね、
私もアギトさんとリュウさんに抗議したんですが
ことごとく却下されてしまいまして……」
「そうか、因みに俺が除名された理由を知っているか?」
「ああ、はい
個人の間で討伐依頼を請け負ったからと聞いています」
やはりそれか
「なるほどな、ありがとう
しかし、おそらく原因はそれだけじゃない気がするんだ
それが分かったらまた教えてほしい」
「はい!わかりました!」
うん、いい返事だ
こいつはなんて素直で良い奴なんだ
「あ、そうだ
ここに来た理由なんですが
あの後、私がクレイオさんの後釜になりまして……」
アッシュも補助魔法を得意としてたからな
俺ほどとはいかないものの
様々な補助を器用にこなすからな
俺の代わりとして十分にこなすことができるだろう
「まあ、お前ならやっていけるだろう」
「それでなんですけど
今後主力メンバーと行動することが増えてきそうなので……」
あいつら相手の立ち回りを聞きたいわけだな
勤勉な奴だ
「ああ、いいだろう
長くなるからどこかカフェで話そうか」
この日の残りはアッシュとカフェで過ごすことになった
――そして夜
「今日はありがとうございました!
大変勉強になりました!
これでいつ主力メンバーと一緒に行動しても大丈夫です!」
「おいおい、油断だけはするなよ
大丈夫だと思っても実践では勝手が違ってくるわけだ
そこのところ気を引き締めてな」
「了解です!
ではこれで!」
「あ、ちょっと待て!」
「はい?」
「――なんで俺の泊まってる場所を知ってたんだ?」
「ああ、それですか
アウローラさんに教えてもらいましたよ!
ではまたお会いしましょう!」
そういうとサッサとギルドの方へ向かってしまった
……いやなんでアウローラは俺の場所知ってるんだよ
「……あの、貴方がクレイオさん、ですか?」
後ろから聞こえた声に振り向くと
そこには3人の冒険者らしき人がいた
「あの、ギルドを抜けたと聞いて……
それで、うちのパーティに入って欲しいんです!」
ヤレヤレ、こんなところでパーティ勧誘だなんて
まあとりあえず話だけでも聞いてあげようか
最後まで読んでくれてありがとう!
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