7話 キャプテンと副キャプテン
部室に行くと後輩たちが集まってきた。
「ミヤト先輩!」「写真撮りましょう写真!」
「オレッ…ミヤド先輩に憧れてサッカー部入っで……!」
泣きじゃくる後輩をなだめながら、最後の挨拶をした。
「おい!ミヤト以外も引退するんだぞー!」
「やっぱミヤトミヤトなっちゃうか〜」
「酷いよなぁ…な!リオ!」
「うん…そうだね…」
挨拶の後も後輩たちに囲まれているミヤトを見て同級生達が愚痴っていた。
大川リオは悲しそうに笑っていた。
みんなを見ながら泣きそうになる自分を抑え、部室を後にした。
「ミヤト」
「ん?」
「この後ちょっといいか?」
「おう」
みんなと別れた後、2人で公園に向かった。
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「部活終わりここでボール蹴って遊んだよなぁ。今じゃ立ち入り禁止になっちゃってるけどさ。」
思い出の公園も地震の影響で立ち入り禁止になっていた。
「こないだの地震あったじゃん?あの時さ、俺あそこにいたんだよ。でも助けられない人がいてさ。だからさ、俺は強くなりたいんだ。」
「ミヤトは十分強いよ。」
「もっともっと強くなってみんなを助けられるヒーローになるんだ。」
「そっか。」
ドスッ
何が起きたかわからなかった。ただ今わかるのは痛みだけ。
「ミヤト、お前は主人公すぎるんだ。」
「リ…オ…?」
夕焼けが綺麗な時だった。
リオがミヤトの腹を貫いた。