6話 何気ない日
2週間。僕は成長した気がする。
電撃もある程度操れるようになり、身体にも筋肉が付いてきた。
最近は力を自然と使えるような練習と戦うための練習を並行している。
一方、ヒーロー活動していたミヤトは、ニュースで謎のヒーロー現る!という見出しと共に取り上げられていた。
正体はバレてはいないようで安心した。
今日ミヤトはサッカー部での集まりのため学校が保有するグラウンドへ行っている。
僕はいつもの山へ向かった。
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久しぶりに学校に入った。
集合はグラウンドの方にある部室だったが、教室に忘れ物をしていたので忍び込んだ。
少ししか経っていないのに懐かしさすら感じてしまう。
「おい何やってんだ。」
ビクッとしながら振り返るとそこには副キャプテンの大川リオが立っていた。
「びっくりした?」
「めちゃくちゃ…」
笑いながら近寄ってきた。
リオは同じサッカー部で副キャプテンを務めている。プレーで惹きつけるミヤトと、みんなをまとめあげるリオ。この二人がいるから今のサッカー部があるのだ。
「早く行こうぜ」
「おう」
ミヤトはリオを尊敬していた。
自分には出来ないような作戦をたて、周りを指揮する力があるから、全力でプレーが出来る。
自分には無いものを持っている、そんなリオを。
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「出来…た……」
『これが当たればガイアなんて1発だよ…』
いつも僕が的にしていた大きな岩。
僕の放った一撃は、地面を抉りながらそれを消しとばした。