8話 新たな警部と無い拒否権
「ぐすん…」
ハジメがいるのは近くの森。
住宅が続くこの地域にも、いまだ開拓されていない通称"くまさんの森"と呼ばれる森が存在した。
流れる川のそばに座り込んでいる。
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「あんなのひどすぎるよな!」
ジローが叫んでいる。
「もう警察に通報してやろうぜ!」
川に向かって石を投げた。
「ジロー落ち着きなよ…」
「落ち着いてられるか!なぁハジメ!」
「おじさんは…本気でああ言ってたのかな…」
「ハジメ…」
「いや…違うよ…」
ミッチーが制する。
「おじさんは…みんなは…僕たちを守るために遠ざけたんだと思うよ…」
「だとしてもよぉ!あんな言い方って…!」
「しょうがないよ。僕たちが足手まといなのは本当のことだし第一子供だ。」
「まぁよぉ…」
ジローの熱がおさまったところで17時の鐘が鳴る。
「やっべ!おれ帰んなきゃ!」
「僕も。」
「おれはもう少しここにいる」
「わかった。暗くなる前に帰りなよ。」
「じゃあ先行くぜー!」
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また涙が溢れてくる。
本気で仲間だと思っていたのは…自分たちだけなのだろうか…。
そんなことばかりを考えてしまう。
本当はミッチーの言っていたことを理解していたはずなのに。
「はぁ…そろそろ帰ろう…」
鼻を啜りながら立ち上がる。
「見ぃつけタ」
「!?」
背後に立っていたのはさっきとは違う男だった。
同じだったのは服装。
「やーっと見つけたヨォ…」
「だ、誰…」
「私は"次元警察"のニー警部だ…」
ニー警部はにっこりと笑っている。
「共犯者として同行願ウ。」
NEXT-ソードを抜くと、ハジメの首筋に添えた。
「もちろん拒否権は…なイ。」
周りにも部下らしき人たちが何人もいた。
(お、おじさん………)
そして、その姿をこっそりと眺める小さな影が二つほどあった。




