4話 小学生とマークのおじさん
ミナミはポケットに自分のスマートフォンがあることに気づいた。
「うわ…ちょっと割れてる…」
画面に少しだけヒビが入ってしまっている。
「えっと…ここは…」
マップのアプリで現在地を確認する。
いくら設計図があるからと言っても相応の工具がない限り製作は不可能だろう。
なのでミナミは"将陽大学"にある自分の研究室に向かおうとしていた。
「えーっと…ここは千葉県千葉市若葉区…」
"将陽大学"は水道橋駅の近くにある。
「え…?遠っっっ!!!」
ミナミは慌てて3人の元へ戻る。
「ちょ、ちょっと…みなさんって大学からどうやってここまで来たんですか…?」
「え、いや…乗り物が手に入って…」
「もしかして表に止まってるベンツ…?盗んだんですか……!?」
「ちょっと借りただけじゃぁん」
「この人たち…犯罪者なの忘れてた…」
「おい!お前ら誰だ!」
振り返るとそこには小学生らしき男の子が3人。
「ここはおれの秘密基地だぞっ」
ミナミたちがいるのは陸橋の下。
たしかに小学生なら秘密基地にもってこいだ。
「あぁだからソファがあったのか」
「それはおれたち専用だ!」
「そうか…じゃあここは俺たちに譲ってくれよ。な?」
マークは片手で1人の頭を掴みながら言った。
「ひっ……」
「ちょっと!辞めてください!怖がってるじゃ無いですか!」
「わりぃわりぃ」
「全くもう!」
「ん…?おじさんのそれ…じゅう!?」
「おじっ………まぁ…そうだ…」
「おじさん……ぷぷ…」
「笑うなピコ!」
「「みしてみしてーっ!!」」
「わーったよもう!危ねぇから勝手には触んなよ!」
「な、なんだかんだ上手くやれそうですね…」
「マークは子供好きだからな」
「根はいい奴なんだ」
「よし、じゃあ私たちだけで今後の話しますよ」
「「あーい」」
「まずあなたたちは犯罪者。人(私)を攫ってるし車だって盗んでる。別次元からやって来てる。パスポートだって持ってない。だからヒーローには見つかっちゃいけません。」
「ヒーロー?」
「うん。あなたたちが見たような強い人が他にもいるんです。」
「ええまじか」
「だから最低限出来ることを終わらせてから大学のラボに向かいたいの。」
「てかミナミは何故私たちのことを庇ってくれようとしているんだ?」
「そんなの簡単。私は私の研究を完成させたいから。」
「なるほどな」
「よし…行くよインベーダーズ!」
「「おう!」」
「俺抜きで進めるなー!!!」
子供に囲まれたおじさんの叫び声がこだました。
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〜"株式会社RISE"最上階〜
「まずは大学の周辺からしらみ潰しに行く…」
ここは社長室とは別にあるヒーローチーム事務所だ。
「ヒカルはここでAI'sに指示を頼んだ。カイトとヒマリと僕は足で探すよ。」
「おっけいです」
「おっしゃいくぜ」
「頑張りましょう!」
「僕たちは必ず小八重ミナミを奪還する…!」
クリエーションズが動き出した。




