9話 スカアハvsブレイズマン
〜10分前〜
「やっと着いたなぁ」
「しかしケイゴが東京の大学見に行きたいだなんてね」
「なんだよ俺は秀才だぞ〜」
佐川カケルとその友達、山中ケイゴは沖縄からオープンキャンパス代わりとして文化祭に参加しに来ていた。
「ほんとにお前は大学行かないのか?」
「そうだね。高校卒業したらこっちに来てヒーローやるよ。」
「そっか…寂しくなるな」
ケイゴが悲しそうな顔をするのを、カケルは初めて見た気がした。
「たまには帰るよ」
「ん?なんだ?」
前からたくさんの人が走ってくる。
「に、逃げろ!」
「SACがいるらしいぞ!」
「ヒーローもいた!」
「これ逃げないと…」
ズズゥン…
重い地響きを感じる。
「ケイゴ…先逃げてろ…」
「は!?お前…行く気か!?」
「大丈夫。みんなを感じてる。後で合流しよう!」
「ああもうわかったよ!気をつけろよ!」
『さすがはカケルの友達だな』
「ケイゴは本当にいい奴だよ」
カケルは人の波に逆らいながら走った。
〜そして現在〜
炎が落ち着く。
(スーツ持ってきててよかったぜ…)
その身はしっかりとコスチュームに纏われていた。
「まずはその子から手を離せ!」
「はぁ…ったくしょうがねぇ…」
"影法師"
「影の能力者か…?」
『新技やっと試せるな』
5体の"影法師“がブレイズマンに襲いかかる。
ブレイズマンは掌にバレーボール程度の炎の球体を生成した。
その球体はどんどんと小さくなっていく。
最初の"影法師"が爪を振り上げた瞬間、ブレイズマンはその球体を“影法師"へと叩きつけた。
ギュルギュルギュルギュル………!
「巻き込め…」
"灼熱の赤"!!!
数秒後その球体は拡散し、広範囲攻撃へと変化する。
その炎は残りの"影法師"も全て巻き込んでしまった。
「そう。まるで螺○丸のようにな…」
ふっふっふとブレイズマンは笑っている。
『パクっといてなにを誇らしげなんだ…』
「パクリじゃなくてオマージュなの!」
『ん?待って…あいつは…?』
「あいつなら…」
足から炎を噴射し、少し離れた場所にある影へと攻撃する。
「ここだ!!!」
"火炎の拳"!
ドゴォンッ!!
「な、何しやがる!こっちにゃ人質がいやがるんだぞ!」
スカアハもまさか攻撃されるとは思っていなかったようだ。
(しかしあいつ……)
『カケルお前…ちゃんと見てたのか…』
「なんでかわかんないけど一回顔出してたからね」
"影潜り"は影間を泳ぐように移動できるが、ルールにより影の中にいる間呼吸が出来ない。なので長距離の移動をする場合は途中の影で息継ぎをする必要がある。
「くっ…"影縫い" !」
「うおっ!?」
ズドドン!
スカアハは鋭利な影で攻撃し、ブレイズマンと距離を取る。
「てかこいつ…いろんなことできるな…」
『あぁ、スペックはかなり高いぞ…』
「はっ逆だな…お前が力を使いこなせてないだけだ。俺程度で驚くなんてな…」
ズズズズ……!
「じゃあこんなのも見たことないだろ…」
『カケル!こいつはやばいぞ!』
プレッシャーがビリビリと肌を伝う。
「こんなやつ…この先へは進ませられねぇ…!」
この先は大学の敷地ではなくなる。
たくさんの人がまだいるはずだ。
「行くぞ…!!!」
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そして数分後、トリニティはスカアハの元へとたどり着いた。
目の前にあったのは、スカアハに惨敗したブレイズマンの姿であった。




