13話 憧れのヒーロー
俺のことをゆっくりと地面に置くとそのままポセイドンの方へ振り向く。
「貴様は………!トリニティ!!!」
ポセイドンが再び"深海の怪物"を発動し、攻撃を仕掛ける。
「最強のヒーローよ!戦いたかったぞ!」
「そんなこと思ってくれてるなんて光栄だね()」
『棒読みが過ぎるよ…』
触手が同時に襲い掛かった。
しかしそこには誰の姿もない。
「ノロマだな」
いつのまにかポセイドンの後方に飛んでいる。
「はっや…」
『2人…いたのか…!!!!』
よくわからないがプロメテウスも驚いているようだ。
トリニティは創造した雷を弓のように引く。
「"4連雷撃"」
その矢は一本一本が触手を破壊する威力を有していた。
「くっ…!!」
「"風神の斬撃"」
残りの触手も斬撃によって切り裂かれた。
そしてその場で腕を振り下ろす。
「"落雷"」
ポセイドンの頭上から雷が落ちてくる。
「がああっ!!!」
怯んだ隙を見逃さず、トリニティが畳み掛ける。
「"天雷"」
それは雷を纏った拳だった。
さらにパンチやキックを目にも止まらぬ速さで叩き込んでいく。
俺は不思議だった。
身体の周囲や相手の頭上、自由自在に電撃を生み出している。さらにあんなに鋭い斬撃まで。
「どうしてあんなことが出来るんだ…!?」
ポセイドンは地面に叩きつけられた。
しかしまだ立ち上がる。
「こんな…ところで…!!」
ビリビリと俺にもプレッシャーが伝わってくる。
(な、なんだ…)
『このプレッシャーは…』
「負けるわけにはいかんのだ!!!!」
ポセイドンの周囲に水が生成され、巨大建物が形成されて行く。
"深海王国の要塞"
「我が今持ち得る最大の技だ…!」
それには高い壁にいくつもの砲台、主砲と思われる巨大な大砲まで設置されている。
「"連射式海水大砲"!!!」
砲撃が空中のトリニティに一斉に浴びせられる。
ドドドドドドドドッ!!!!!!
"海水大砲"の爆風が消えてもトリニティは変わらずそこに存在していた。
「"風神の盾"」
「防ぎきったか…!なら…"海水…!」
「いや」
トリニティは言葉通り一瞬でポセイドンの目の前へ移動していた。
「もういいかな」
にっこりと笑いながら振りかぶったその右手には、とてつもないエネルギーが込められている。
"疾風迅雷"
風と雷が融合したその一撃は容赦なくポセイドンへと浴びせられ、水の要塞さえも貫いた。




