7話 作戦開始
2人は"レクチャーズ"と呼ばれる黒スーツの組織らしい。
ヒカルさんの部下であり、どんな仕事も幅広くこなすという。
「もうすぐ目的地に着きます。準備はいいですか?」
「俺たちは無能力者だからよ。ポセイドンの相手は頼んだぜ」
「もちろんです…!」
黒髪で、明らかに年下の僕にも敬語で喋りかけるのは清野シンさん。
金髪でちょっとヤンキーっぽいのは津畑ギンジさん。
なんでスーツなのか聞いたらヒカルさんの趣味だそうだ。
防弾仕様らしい。そこもヒカルさんっぽい。
捕らえられているのは与那国島。
その昔建設途中で放り出されたボロボロのビル、「古井ビル」の中にいるようだ。
ヒカルさんの居場所はAI'sの最後のメンバー、「ヨーキー」が知らせてくれている。
「ドローンによると中には警備の人間もいるようです。能力者かどうかは不明ですが私たちは警備の人間とホルスと呼ばれるSACを相手します。」
「えっ…2人で…ですか…?」
「えぇ余裕です。」
「たかが鳥の能力者だろ?俺ら舐めんなよ〜?」
「カケルさんは屋上から突っ込んでください。」
「了解です…!」
時刻は20時を回っている。
暗い中で奇襲をかける。
「そろそろですね。スカイダイビングは初めてですか?」
「この高さから飛ぶのは初めてですね。」
「チビんなよ」
「初めてでチビったのは貴方でしょう。」
「うっせぇよ!」
ギンジさんが顔を赤らながら叫ぶ。
「そういえばですが。」
「はい?」
「私たちは貴方のことを弱い人間だとは思いません。むしろさすがです。」
「まだ高校生だろ?立ち向かえるだけすげぇよ」
「いえ…今度は勝ちます…!」
「いい根性してんじゃねぇか」
2人が微笑む。
「さぁ行きますよ。わたしたちが先行します。
ご武運を。」
「気をつけろよ!」
2人がヘリから飛び降りる。
「よし…」
『大丈夫かカケル…』
もう迷いも何も無い。
深呼吸をした後、俺はヘリから勢いよく飛び出した。
「行くぞ…プロメテウスッ!」
闇夜の空に炎が灯る。
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「来たか…」
「上か!行ってくんぜ!」
ホルスが窓から飛び立つ。
水の鎖で捕らえられている2人。
「カケルくん…ですかね…」
「来ちゃったみたいだな」
「もう考えるのも疲れましたよ…」
「後は祈ろう」
「頼みましたよ…カケルくん…」




