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閑話 二章あとがき集

びぼーろく

二十三話

『エルフについて』

 エルフは、人族の中でも比較的長寿命であるとされている。見目は人間基準で見れば大層美しいが、エルフたちにとっての美醜の基準は、どれだけ妖精や精霊に好かれているかであるため、見た目に頓着しない種族としても有名である。


 また、人族の中でも妖精や精霊との親和性が高い種族であることが知られている。理由として、エルフたちは村ごとに『世界樹』の分け木を育て、それを信仰していることにあるとされている。

 世界樹は妖精や精霊が多く住む樹木であり、報告によると、樹齢三千年を超えてなお、育ち続けているという。分け木ですらその様であるため、世界のどこかにあるとうわさされている、本当の世界樹は、一体どのような樹木なのか、様々な学者やエルフたちがたびたび会議している。


 精霊の力の宿った世界樹の葉は、多量の魔力が含まれており、葉を一枚食べるだけで寿命が一年延びると言われている。


二十四話

【エアルノの町】

 ゲームにおいてはさほど意味を持たない、名前とマップだけの町。そばにヒルドライン街があるため、この町に寄るのは大抵旅の時間配分を間違えたときや、不測の事態が起きた時のみである。そのため、治癒院が一応ある。たいていの場合、エルフの村の村人の方が光魔法が得意であるため、あまり仕事はない。


 特産品も特になく、エルフの村から仕入れたものの卸売りや交易などで生計を立てている。


二十六話

『トツィア』


 肉なしタコスのような食べ物。店によって味や中身が異なる。エルフのファーストフード代表のようなもの。

 エルフは基本的に肉食をしないため、豆や野菜、穀物が中心の食性である。ただ、だからと言ってローカロリーかと言えば、そうでもない。植物脂がたっぷり使われていたり、そもそもカロリーの高い豆を使っていたりもするので、旅人は食事のし過ぎに注意する必要がある。


二十九話

【ステータスについて】

 ゲームSTOにおけるステータスは、プレシスのものとは異なり、ゲーム性を保持するために一定の決まりがある。具体的には、努力や行動によってステータスが上下しなくなっている。

 STOにおいては、レベルが1上がるごとに、全てのステータスが5ずつ上がり、そして、6のフリーポイントが与えられる、与えられたフリーポイントは自分の好きなように割り振ることができ、振り直しは課金アイテムで可能となっている。

 また、フリーポイントは特別なイベントや特殊なクエストをクリアすることでも入手可能であり、ポイントは割り振らずに残しておくことも可能である。


 努力によるステータスアップは、ステータスが低ければ低いほど起こりやすいが、代わりにゲーム内システムのように必ず6上がる保証があるわけでもない。筋トレのように、極めれば極めるほどステータスは上がりにくくなるものなのである。

 また、逆説的に、体を動かさなければステータスは下がる。


三十一話

 世界樹について


 世界樹は、エルフが信仰する樹木であり、膨大な魔力を保有する超巨大木である。

 エルフの村には最低一本の世界樹の分木があり、エルフたちはその分木を守り生きている、ある意味共同体のようなものである。

 世界樹には精霊をはぐくむ役割があり、世界樹のそばにはたくさんの精霊がいることが知られている。エルフたちは世界樹とその周辺の土地を聖域とし、穢れを許さない。


 葉は薬に、枝は魔法の発動体にと余すことなく素材として利用することができるため、たびたび他の人族や魔族に狙われることもあったが、世界樹を信仰しているエルフたちが、その侵攻を許したことは、一度たりともない。


__世界樹を狙ったものは、何人たりとも、許されることはない


三十三話

『バイコーン、ユニコーンについて』

 大別すると、ユニコーンは過激派処女厨、バイコーンはショタコンである。もう少し言い方があるだろと思う方もいらっしゃると思うが、実際そうだ。


 バイコーンは穢れを帯びているため、ユニコーンと戦うと簡単に負けてしまう。だが、バイコーンはユニコーンよりも繁殖力に優れており、拮抗状態が保たれることが多い。

 ちなみに、バイコーンとユニコーンは互いに冷戦状態であり、関わることはめったにない。百合と薔薇は分かり合えない運命なのだ……


バイコーン「処女じゃないと女の人殺すとか、意味わかんないわー」

ユニコーン「気に入った野郎攫うとかありえなくない?」


 ……争いとは、得てして同レベルでないと発生しないものなのである。


三十四話

逆カプ、カップリング

 検索すればいいと思う。少なくとも、STOの世界は印刷技術は普及しているものの、人族間では宗教的な影響で異性愛が通常であるため、その手の本はあまりない。もちろん、まったくないとは言わないが。


三十五話

光魔法第八位【ジャッジメント】

 高位光魔法の一種で、雷のように光を降り注がせ、ダメージを与える。回復魔法ぞろいの光魔法の中でも結構強い攻撃魔法。主にアンデットに大ダメージを与える。

 ただし、威力がある代わりに魔力消費はすさまじく、並の術師だとそもそも発動すらできない。


【ダークジャベリン】【ライトジャベリン】

 どちらも第五位の魔法。全属性第五位にはこのジャベリン系の攻撃魔法がある。属性の能力が付与された槍を展開し、術者が狙った場所に放つことができる。

 そこそこ強い魔法攻撃ができ、多数展開に向いているため、数で攻撃できる。もちろん、集約して打てば一発の火力を上げることもできるが、基本的にそんなことをするよりも数を撃った方が手っ取り早いため、あまりする人間はいない。


三十六話

【パーフェクション】

 光魔法の最上位魔法。異常状態どころか、生きてさえいれば四肢欠損も、病気も、全てを癒すことができる魔法である。魔法に精通した術師でなければ、正しく行使することもできない。

 事実上すべての回復魔法の上位互換に当たる呪文であるが、仕様魔力量の桁が一つ違うため、これを使う術師はあまりいない。というか、そもそもできる人間があまりいない。


三十七話

【バイタリティ】【インテリジェンス】

 光魔法第五位、第六位の強化魔法。バイタリティはVITだけでなくCONも、インテリジェンスはINTだけでなくDEXも上げることができる。


三十九話

【異世界転移について】

 そもそも、転移とは相当不確定な事象である。異界からの迷い人ならば、次元の裂け目に運悪く落ちた人間が、運良く人間が生きていけるだけの環境と、裂け目で己を維持できさえすれば可能だろう。だがしかし、転移はそうはいかない。


 例えば、摂理の違い。例えば、気候の違い。例えば、常識や言語の違い。例えば、内臓など体の器官の違い。例えば、気体の割合の違い。例えば、成分の違い。

 生身の人間が転移した場合、まず、生きてはいけない。少なくとも、摂理の違いによって強制的に世界から排除され、即死亡することだろう。


 しかし、転移するための肉体が与えられていた場合は、また別の話になる。少なからず、摂理にさえ適合できていれば、転移した直後に即死することはないためだ。

 まあ、少なくとも、転移を可能とするだけの器を誰かが用意しなければならないため、知らず知らずのうちに転移するということは、まず起こりえないだろう。



__まず、起こりえないはずなのである。

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