異世界に憧れた青年の異世界生活
「うぅ...寒いです...」
と言い、彼女はその華奢な腕からは想像のできない力で俺から薄い毛布を奪い取った
「ちょっ、お前ぇ...」
「何ですか、私に逆らうんですか?」
彼女は少し拗ねたような目で俺を見てきた、正直これは卑怯だと思う
「...なんでもないっす」
なんで俺はこんな鉄格子の中で美少女と薄い毛布を取り合っているんだ...
━━━遡ること1週間前...
「ふひひひひひ」
カタカタカタカタカタ
「ふへへへへへへへ」
カタカタカタカタカタカタカタ
深夜2時、不気味な笑い声とキーボードのカタカタという音だけが、薄暗い部屋に響いている
「ふふふふふふ、やっぱかっこいいなぁ、ふふふふふふ」
俺の名前は前田千斗、趣味で異世界転生のラノベを書いている、
まだ売れていないが、すぐに大手出版社に目を付けられて、全世界の人に読まれ、アニメ化!グッズ発売!
そして重版もされるラノベを書く大物になる予定だ...
「はぁ...俺も異世界転生してぇなぁ...」
「異世界に転生してチートみたいな生活送りたいなぁ!!」
なんて、こんな夢叶わないよな...
...そろそろ寝るかな
「ん...もう朝か...」
「あれ?ベットが...」
「!?」
「どこだここ!?」
少し薄暗く、先が見えそうで見えない暗闇、混乱している最中、子供のような幼い声が聞こえてきた
????「貴方が前田千春さんですね」
「え?だれ?」
????「千春さん、突然ですが貴方は死にました」
「いや二重の意味で誰?」
????「え?」
「俺の名前、前田千斗なんだけど?」
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「ごめんなさい...」
「ごめんなさいって...」
「ほんとにごめんなさい...」
「いやもういいんだけどさ、俺と親父の名前間違えるって...」
「ごめんなさいぃ...私なんて死神失格です...」
「うんもう怒ってないから、泣かないで!」
今俺の前で泣いている見た目小学生3年生ぐらいのロリっ子はどうやら新米の死神らしい、ロリカワイイ...
「まぁ、戻れるよな?」
「戻れません」
「えぇ!?」
「1度とった命や寿命は戻すことは出来ません」
「...」
「ごめんなさい」
そんな、俺の大物ラノベ作家になるという夢が、異世界転生系の王者になるという夢が...ん?夢?
「ハッ!!」
「どうしました?」
「フフッ、いや、なんでもないです」
「?そうですか、ではお返しがしたいのですが...」
キタァァァァァ
「じゃ、じゃあ━━━━」
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