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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十四章:ヒンデンブルグ・オーメン

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マニピュレーター

 円で囲まれた数字「18」をスラッシュする、暖簾(のれん)の向こうにオーサは立ち――俺が目にする商品のラインナップから、チェックを入れていた彼女からお叱りの声。


「……は……い……マジ……すいません」


「義兄様? 視界がぼやけて商品が見えない……どうしたの?」


 この場に足を踏み入れることができない義妹(いもうと)の代わりに、なにが悲しくて……エロゲ―漁りをしなくちゃ、ならないと言うのか。


 おまけに『どうしても』と、せがむ彼女を連れて来たこともあり、ネルの姉妹に概ね共通する基本項。


「絶世の」「整い尽した」


 彼女の場合、誰もが息を飲んで、言葉を無くすほどの儚げな――人目を惹き過ぎる容貌の美少女を連れての、いかがわしいコーナー巡り。


 これが悪目立ちしない訳が無い。


 オーサに指示された商品を手に、渡された金で精算を済ませて彼女と店を出る。


(……もう、帰りたい)。


「義兄様の住んで居た世界が、こんなに興味深い所だったなんて……」


 いつもと変わらないクールな表情の彼女。しかし、その表情にはどこか……愉しげな色が浮かんでいる様に見えた。


 いつも一人、あの寒々しい黒曜石で築かれた城で暮らす彼女の事は、気にはなっていただけに――そんな彼女の様子に観念することにした。


「義兄様。このお店には『葵ちゃんファイト ~おにーちゃん らめぇ! それは……それはシュレッダーだよぉ~ 鮮血と絶叫編』が置いて無かった。ハード・ゴアの傑作らしいから是非、押さえたいの。他の店舗にも案内して欲しい」


 そんな俺に告げられる、非情過ぎる はしごのお誘い。


「ね、ねぇ? オーサ……。ひょっとして、君……義兄さんのこと嫌いなの?」

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