またまた、ご冗談を♪
「いや、ホントに可愛く思えてきたぞ? ギャップ萌えとかって言うのか? 良く分からんけど」
「誤魔化されないわよ? アタシの、この……デリケートでピュアな心を傷つけた代償として、ガブガブくん要求するからね? あとアタリメ。セブンのやつよ?」
「わかった。分かりました。あとで、一緒に買いに行こ?」
コンビニのセブンに、アタリメは兎も角、ガブガブくんなんて安い焼酎が置いてあるかは知らないけど……。
「とりあえず少しの間でイイんだ。静かに考えさせて? お願いだから」
「冷凍のカット・マンゴーも追加してくれるって言うなら、考えてあげてもイイわ」
「ありがとう。ホント、分かって貰えて助かるよ。ネル」
交渉は成立。これで静かに考えることができる。邪魔されることが、無くなるや、否や──ふと、気になることが思い浮ぶ。
そっぽを向いて、不機嫌そうに頬を膨らませるネルに、俺は訊ねていた。
「ところでさ? ……ネル。お前さっき……なんつった?」
* * *
先ほどネルが口にした言葉が気になって それを軽く、冗談ごとのように流すには、どうしても この「事態」が邪魔をする。
『生命を司るアタシのおっぱいに、あんな嬉しそうに吸いついてたくせに『その程度』呼ばわりとか信じられない』……とか言ったのか? さっき?
生命を司る? ハッハッハッ♬ ……またまたまた♪ 御冗談を。
「アンタが忘れてるのは知ってるし、仕方も無いことだから、別に気にもしないけど……本当よ?」
(──いや、いや、いや。んん? あぁ、そう言う……こと)
厨二設定な、お話を振り回して、煙に巻いてイニシアティブを取り直そうってか?。仕切り直したい……と。
ま、良いよ。それくらい。それで機嫌を直して貰えるなら、お安い御用だ。付き合うよ。




