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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十四章:ヒンデンブルグ・オーメン

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ペンディングしましょ?

 いつもの如く彼女たちの説明を要約するとこうだ。


 この緑青の浮いた――ネル曰く『近代芸術って感じで素敵じゃない』と、好意的にもとれる感想が成された、テントウ虫のオブジェ。


 これは人類が生まれる以前から度々、世界の綻びから姿を見せた危険な存在をモチーフにしたものであるらしい。


 その危険性たるや、先程ネルに対して、オーサが用いた月魄(もっとも、この月魄については姿形も幸いにして俺は知りもしない訳ではある)に、負けじ劣らじなのだとか。


 つまりは――このブロンズ像の作者は、いかにしてこのモチーフの存在を知り得、そして今は、我が家で眠るルチェッタも、どのような形で関わったのか? と、この大龍の姉妹達をして理解不能な事柄らしい。


「……ダメ。全然『見えない』」


 金属や鉱石をはじめとした、加工された過程の記憶を詳細に知ることができるデシレアが、ブロンズ像が製造される過程を覗き観ようとしていたが――それが出来ない所をみると、いよいよもって……これの胡乱さも極まったモノだと言えるに違いない。


 ルチェッタが意識を取り戻すのを待ってから、彼女から話を伺ってみることに決めて、この像について調べることをひとまず置くことにした。




 * * *




 ネルが大欠伸をして目を覚ましたころ、オーサに頼んだ品々の鑑定も終わり、彼女に『素材に使われた貴金属と宝石以上の価値は無し』と断定されたものは、総てその場で、デシレアにインゴットとルース(カット済み宝石)に変えて貰い、その一部を謝礼にオーサに手渡そうとしたが、彼女は長い黒髪を振って、それを固辞。


 少しばかり、下世話が過ぎたかと思い、それを引っ込めて、彼女に以前にも渡した自家製チーズの詰め合わせを手渡そうとしたところ――だった。

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