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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十四章:ヒンデンブルグ・オーメン

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人狩り

 屋敷の外には、呼んでも居なかったのに、貴族の娘たちも義憤に耐えかねるといった面持ちで、甲冑姿に剣と盾を手に顔を並べていた。


「あのエルフさんを商品扱いした奴がいるのよね? あたしたちもお手伝いするわ」


 デズデモーナの声に頷き、賛同を示す貴族のお嬢様たち。


(その奴隷商いを手広くやっているのが、君の御父上なんだけれどね……)


 とは思っても、間違っては口には出せない。


 わくわくした表情で今か今かと俺の声を待つオークの娘たち。今回は御期待にお答えしよう。


「人狩りダアァァーーーっ!!」


 俺が上げた声にオークの娘たちは、嬉しそうな声。――その他の面々は、何事があったのかと顔を見合わせていた。




 * * *




「森の中で胡散臭い奴を見つければ良いんだな? 生け捕りってのが眠てェが……『人狩り』って響きが良いゼ」


 ウルリーカの嬉しそうな顔に頷き「オークの血が騒ぐ」と、同意を示す、クィンヒルデとスキュデリ。


「安心しろ……生け捕りの後にはそいつ等、タダでは置かんから」


 いつもとは異なる俺の雰囲気に目を輝かす3人。


 捕らえた不審者を拘束する結束バンドの扱いを教えた上で、その束を手渡す。


「私たちは、とむとむ・てあー・とむとむ・てあー・ぽちょぽちょ・さらさら月光号で、みんなを運んでまわった後で、空から不届きな連中を探してまわれば良いのね?」


 ゲルダは重要な役割を任されたことを察して見せたらしく、腕を組んで反り返る。


 彼女の広いおでこに、現世のバイクショップで買って来ておいた、ゴーグルを被せるように装着。

ベルトを合わせて居なかったせいで、それはストンと首に落ちた。


「わしは何をすれば良いのじゃ?」


 自分の役処が把握できないといった顔で、唇に指を当てるヴィルマ。


「お前はロアに……この領内に入り込んで、悪さをしようとするアホ共の居場所を聞いて、教えてくれ。その場所にゲルダたちの大釜で、人を運ぶから」


 俺の言葉を聞くなりヴィルマは、目を細めて不敵に笑う。

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