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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十四章:ヒンデンブルグ・オーメン

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逃亡奴隷

 小腹が空いた俺が、厨房を漁っていると、窓の外からゴブリンたちの俺を呼ぶ声。


 やはり魔素の副作用でも出たのだろうかと、 何事かと不安になり、窓を開いてみれば、急いでついて来て欲しいと訴えるゴブリンたち。


 火を確認すると、そのまま窓から外に飛び出す。


 ゴブリンに案内されるまま、駆け出してみれば、辺りの景色は――屋敷の緑溢れる風景から、季節相応の落ち葉が降り積もる森の風景へと変わった。


 どうやらネルの領域を出たらしい。積もった枯葉に足を滑らせ、ゴブリンに先導されるまま、森の中をランニング。


 15分ほど走っただろうか。どうやら目的地にへ着いた様子。

 乱れる息で、ゴブリンたちに何事かと訊ねようと息をひとつ飲む。


 呼吸を整え、口を開こうとしたところで、俺はゴブリンたちが、ここへと案内した理由を理解した。


 そこには傷ついた――エルフの女性が、倒れていた。




 * * *




 身体の上に降り積もった落ち葉をそのまま、呼吸を確かめる。


 弱々しいが息はある。外傷も見る限りで――縛られていた痕なのか手首、足首に擦過傷が見られる以外、確認できない。


 衣服は酷いものだった。例えを挙げるなら、数十キロ単位で個人輸入した、コーヒー豆を詰める麻の袋に、首と腕を通す穴を開けただけといった、粗末すぎる代物。


 身体が大きくなって、チンチクリンになったウチのゴブリンたちの「上下、シマムラで千円ちょっと」と言った、装いの方がよほど上等に思える。


 女性を抱え上げると、ゴブリンたちに言い放つ。


「良く報せた! お利口さんのお前たちには後で、御褒美をやるぞ!」


 嬉し気な声を上げるゴブリンたちを置いて、屋敷への道を急ぐ。

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