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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十三章:咎の神像

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騎士捕縛

 降ろされたスコラスチカが、そんな騎士に慣れた手際で糸をかけ始める。


 この表現が適当かどうかは分からないが……。


 その作業風景はまるで――出来上がったお好み焼きの上から、口の細い容器から辛子マヨネーズでも掛けている光景にもちょっと、似ていた……かも知れない。いや、下町の油の煙が感じられるこの表現。


 そこはクリスマスのスノー・スプレーの様だとでも改めるとしようか。


 糸に掛かった騎士の身じろぎで、糸を断つのも間に合わず、幾度か彼女が引きずり込まれそうになる危うい場面もあったが――大した問題には、ならなかった。


 ここ最近、気温が下がったことで、降りるようになった夜露で、ぬかるんだ地面。自身の重量から足を取られ、這い上がれない騎士と違い――スコラスチカの方は、引っ張られてクレーターに脚を滑らせたところで、直ぐに糸を切って、しおり糸を伝って、這い上がるのを繰り返すだけ。


 おまけに、こちらにはゲルダも上空で控えている。


 そうこうしている内に――騎士の捕縛、いや梱包と言うべきか? それは完了してしまった。




 * * *




「おら! 引けえぇい!」ハリバドラが、野太い声を上げる。


 あざなわれて、高強度の(つな)に変えられたスコラスチカの糸と、何重にもかけられたトラックの牽引ロープを声を合わせて引く、(しょう)の部族の皆と重馬ペルシュロン。


(……やべぇ、楽しそう過ぎる)


 クレーターの斜面を徐々に引き上げられる騎士に、そわそわするものを抑えきれない。


 街の外壁の上から、唖然(あぜん)とした表情で俺らを眺める衛兵の皆さん方。

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