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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十三章:咎の神像

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地面って弾むんです

 トキノが操作する、頭上を飛ぶ複数のドローンが後を続く。


 騎士像との距離はおよそ100m強。得体の知れない相手と、装甲を抜くために選択した、2発の弾頭が縦列に並ぶタンデム弾頭を用いたが――ミラーで見る限り、もうもうと黒炎の中から現れた騎士にダメージは見られない。


 頭部に見えるバイザー状の眼部に赤い光が(とも)る。


「逃げて! 逃げて! 逃げて!」トキノが急かす。


「全高で人間のおよそ4倍近くあるのに、人間と変わらない速度で動くんだよ! 末端部分の速度は人間の4倍以上、早いんだから!」


 バイクを走らせ、指輪から『ボトル』を呼び出す。


 騎士は、こちらを確かに認識して、地響きを立てて追い(すが)って来た。


「なんちゅう地響きだコレ?! 馬で来なかったのは正解だったわ!」




 * * *




 カード一括で購入した、中古の250ccのオフロードで、一目散に逃げていると、トキノがデシレアの通話を繋ぐ。


「どう?! おにーちゃん! ()った?」


「殺ったとかって言うのはヤメなさい! タンデム弾、やっぱ効かなかったわ!」


 騎士の駆ける一歩毎に、地面が地震のように揺れる。軽量のオフロード・バイクであったからこそ、バイクに乗って数時間の俺でも、まだ扱えてはいたが――最高速度なんて、とても出せそうに無い。


 明らかに、こちらのメーターは会敵時の騎士の速度を上回っているのに、距離は開かない。


「……経年劣化もあるだろうから、当たり所が良ければとも思ったけど……やっぱりダメだったかぁ」


 デシレアが、小さな溜息。


「兵器としての有用性を放り投げて……人が龍を倒すって言う、想いだけで選択された形状の、2足歩行兵器だもんね。テクノロジーの差は、どうにもなんないよね……」


「も、元々、これで……どうにか片付けようとか、か、考えて無かったから!」


 不整地と言うことに加えて、騎士の走る振動で、信じられないことに――トランポリンの様に地面が弾む。


「単なるヘイト稼ぎだから!」

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