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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十三章:咎の神像

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酔いどれ、おっぱいのお話ですし……ねぇ?

 ――それは『(とが)の神像』ないし『屠竜(とりゅう)の騎士』あるいは単に『騎士人形』と呼ばれる代物であるらしかった。


 数十年に及ぶ、読書漬けの生活を経て――古代に至るまでの歴史、文物についての書物には、それなりに手を出し尽くした感のある俺ではあるけれど……その存在については、こちらの世界の上位古代語、古王朝諸語と呼ばれる死語待った無しの書物にも、チラリとも目にすることはできなかった。……恐らく、多分。


 ネルたちによれば、それは更に遥か昔の文明の産物なのだとか。


 そして この存在は、その名前のひとつに言い(なら)わされる通りに人間が「竜」、ネルたち大龍と呼ばれる存在とは比べるべくも無い、ささやかな存在と戦うために生み出して――その内、大龍と言う存在を知る少数の人々によって、彼女たちを捕らえるための(すべ)として研究開発が重ねられる様になって行ったのだとか。


「それで……どうなったんだよ?」


 自分たちに敵意を向ける存在には、割りと容赦が無い彼女たちのこと。もしや、その知られざる太古の文明を消滅させるまでのことを……どちらかが、やらかしたのかと心配になり――恐る恐る。


「……別にぃ」不機嫌を隠そうともせずにネルが口を開く。


「ただ……たまたま、その時、虫歯で呻き続けてたアタシの姉の1人。……ボディルが、あまりの騒々しさに我慢できなくなったらしくて……うっかり大陸ごと、海に沈めちゃったってだけ」


(……お前たちの虫歯ひとつで、人類文明は滅ぶのか)


 とは言え、ネルの口にすること。


 呑んだくれの戯言かも知れないとも思い、デシレアと、トーヴェにも目を向けてみる。すると彼女たちも一様に、小さな手を握り締めて、うんうんと首を縦に振っていた。


(どうやら……マジなのか……)


「どうして、アタシの言うことだと信用しないのよ アンタ……」

「だって……ねぇ?」

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