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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十二章:この砂漠に林檎の木を植えよう

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アルパゴンくんは、イケナイと思いま~す♪

 また訳が、分からないことを言い始める気なのか……と思った。


「つい先日まで『この世のどこにも居場所が無い~?!』なんて、絶望感一杯で、やさぐれて()られたと言うのに……人間と言う生き物は、どうしてこう……」


 いつもの(あざけ)り。笑わば笑えと言った感じではある。


 あと数時間もすれば夜も明ける時刻。悪魔と無為な話で時間を潰すのも馬鹿らしい。俺は、寝室へ向かうことを告げて、部屋を出ようとソファーを立った。


 何故かこちらへと、深々と頭を下げる悪魔。


 お休みと言う意味だろうか? それとも、まともな執事ごっこでも始めたのだろうか?


 首を傾げそうになっている俺に「……私、やらかしてしまいました」悪魔は、ほとほと理解に苦しむ台詞を、静かに口にした。


 謝罪にしては、いつもと変わらない笑みを顔に張りつけて。




 * * *




「……おにーちゃん!『最強! 絶対殺す弾』をアルパゴンに使うべき!」


 開口一番。物騒なのか、間が抜けているのか、なんとも締まらない言葉を口にする義妹。


 翌日、屋敷の一室に集まった俺、ネル、トーヴェ、デシレア、それに悪魔と、有栖川さんの5人、壁に掛けられた大型テレビで、偵察機による映像を、皆で視聴中の一幕。


 既にトーヴェは、敵意全開でアルパゴンを()め付け、俺が気を抜けば即座に襲い掛かって、存在を消滅させようとせんばかりの迫力。


「トーヴェ? トーヴェ? お口、アーン?」


 彼女の殺意のボルテージが限界を迎えそうになるたびに、素麺を茹でる時に鍋に差す、びっくり水の様に彼女のお口に、小さなキャンディー・チーズを放り込む。


 一気に殺意のボルテージが下降し、代わりに顔を赤くしてモジモジし始める下の義妹。その様子を、不機嫌な様子で眺める姉のネル。なんだか少し羨ましそうなデシレア。


(ひょっとして……これがネルの言う『配偶者選択の真似』って、奴なのだろうか?)

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