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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
三章:うろくづの森

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無い脳みそ振り絞って、考えごとしてんだから

 ――しどろもどろの釈明。


(……あの子。……そんなに、おっかない子だったのか)


 今、初めて聞かされた義妹オーサの恐ろしさ。そんな子の胸を……俺の目の前で、ねちねちこねくりまわして見せたと言うのか、コイツは。


 ……嫌がるあの子が、ブチギレでもしたら、どーするつもりだったんだと。


 ――溜息。


 それを非難か失望と取ったのか。俺の頭の中を読み取れるハズの癖に「ごめんなさい」とネルは、心底申し訳無さそうな表情。


「いや、いいよ」ネルの髪をひとつ撫でて。やはり、ことの次第は――そう簡単にはいかないらしいことを再確認。


「じゃあネル? 俺が、住んでたアチラ側の世界に行けるのは……次は、いつだ?」


 俺の貯金の残りで一体、どれくらいの矢が、調達できるかは分からないが、一縷(いちる)の望みとして、現世の工業生産力にすがりつこうと考えた。


 正直「あちら側の時間」が進むことになるので、元の姿を取り戻す目途(めど)が立つまでは、行き来を最小限に抑えたかったが仕方が無い。


「……星の位置が整うのは、次は10日後……かしら……ね」 


 けれども、そんな最後の望みも儚く消えた。

 



 * * *




「ど~すっべぇ……ど~すっべぇ……」


 かつて、こんなに俺が悩みに悩み抜いたことは、人生において無かったと断言できる。なにせ、今回のこの件には、多数の人の命――いや、オークの命が掛かっている。


 頭を抱えて、家の前でうずくまって悶々と考え込む。


「今から矢を作る。……作ったことが無いから分からんが、必要な物は、(やじり)と矢羽、矢柄(やがら)……あとは、名前が分からんけど、弦を(つが)える矢のケツの部分。……おおぉ、分かる分かるぞ? それらをあと4日で、大量生産することの無理ゲーさが、手に取るように分かる」

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