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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十二章:この砂漠に林檎の木を植えよう

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そうか……俺って、本当に……この家の主人だったんだな。

 屋敷で暮らす者たちとの約束事として。ネルたち「龍」と、アルパゴンは、覗き見た人間の思考を「大っぴらにはしない」と言うことが、取り決めされ――その上で、コイツらは「人では無いのだから」と言う、暗黙の了解……と言うか、諦観の元、柱時計か何かの様に見なす向きもあった訳だが……。


 これについてネルの奴に関しては、いささか……語るのも虚しい所があるのも……事実ではある。俺の頭の中から、読み取った情報(ネタ)を元に、またシルシラに妙なことを吹き込む腹なのかも知れない。


 けれども、ネルの手綱を握っておくため仕方ないにしても……。昨日の今日で、シルシラの前に俺が姿を見せると言うのも――彼女にとっては、酷過ぎる話。


 八方塞がり、にっちもさっちもとは……正にこれ。無遠慮に考えも無しに、あの年頃の娘のことに、踏み入るべきでは無かったのだ……。


 人間、できる事には限りがあるのだと……大仰に、自分のやらかしたことに、自己弁護に自己弁護を重ね、必死に言い聞かせつつ――アルパゴンに報され、話を聞くことになった夢魔の娘が待つ、部屋へと向かう。


 こちらも、こちらで頭の痛い話になりそうな気配。


(でも、あれ? なんだか今……俺、この屋敷の主っぽいんじゃね?)




 * * *




「ここに置いて欲しい……と」


 彼女たち3人の内、一番の年長者に見えるコルメラからの申し出。今日は、誰が用意したのか、フリルの付いた長袖のドレス・シャツに、丈の長いスカートという装い。


 王冠のように頭から生える、大きな角を除けば、真っ直ぐな黒髪も手伝って、良家のお嬢さんと言った雰囲気。


 そして、決まり文句の「なんでもさせて戴きますので」……正直、困る。


 つまりは――そういうことを、言っているのだろう。

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