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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十二章:この砂漠に林檎の木を植えよう

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ネル激おこ!

 もぎゅうううううぅぅぅ~~~っつ!


 ネルとメルトゥイユの背後から忍び寄った俺は――同時に掻き抱く様にして、2人の大きな乳房を握力の限りに目一杯、加減無く握りしめた。


「ひっつ?!」


「ぁ……それイイ……じゃなくてアンタ! こんな時に何考えてんのよ!」


 異なる2人の反応。ギリギリ……と、握る手も緩めずに――


「シルシラのお客さんだろうが。お連れしたんだから……ちっとは、わきまえろや……」




 * * *




 メルトゥイユの口から洩れる絹を引き裂く悲鳴からの、ごつい聖鈴での殴打。意識が飛びそうになった所で喰らってしまった、流れる様な盾による2ヒット・コンボ。


 それをまともに受けて、崩れ落ちる俺。


「ア……アルパゴ……ぉン」


 血の海に沈みつつ、悪魔を呼ぶと――腹を抱えて笑いながらの御登場。


「ど、どうなされました……御主人様! クッ?! ちょっと御姿を見ない間に、随分愉快なことに……ぷっ、クっ!」


「シルシラの……お客様を……風呂に御案内して……差し上g…………」


 俺の意識は、そこで途切れた。



 ――数分後――


 意識を取り戻すと、どうやら俺は『門』のある地下の一角に打ち棄てられていたらしい。


 痛む頭を振って起き上がると、そこには既に誰も居なかった。


 アイツら……本当に、俺に対する扱いが雑っ!


 この屋敷は、俺のために造っているハーレムだ?

 冗談も休み休み言えと申し上げたい!


 主人が頭から血を流しているのに、放置されっぱなしなハーレムなんて、どこの世界にある! まあ、別にハーレムなんて迷惑なばかりで、お呼びでも無いにしてもだ!


 普通に死にそうなほどのダメージを受けて、倒れてる人間を放置して、立ち去るのかと。


 先程までの虚無感が嘘の様に、渦巻く腹立たしさ。


 手足に気力の様なものが甦るのを感じ――恐らく、また一悶着あるのだろう食堂へと向かう。


「ネルは兎も角……メルトゥイユの奴! アレクサンドラにチクってやる!」

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