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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十二章:この砂漠に林檎の木を植えよう

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面白味のない男とか、今更言われても……困る

 ピエレットから「姫」と呼ばれるリュシルが、椅子に腰掛け、身に着けたドレスのスカートを、無念に握り締める姿を知ることが、精々。


 そして、今の俺は2人の会話の内容から、知ることになった――彼女たちの関係性と、リュシルの出自について関わる事柄について、関心を示すことはできなかった。


「……腹減ったし、なんか食うか」




 * * *




「あら♪ 巷で評判の悪の大魔法使い様じゃない♡」


 厨房に来てみれば先客の姿。スコラスチカが、その長過ぎる何本もの脚を窮屈そうに縮こまらせて、なにかをしていた。


 冷蔵庫から取り出したバットに入ったレバーを、台の上に置いている所を見ると、室温になるのを待っているのか?。


「誰が、悪の大魔法使い様だ……コラ」


 空元気で返して見るが……はぁ――。


「……なんか、つまんないわね? 貴方」


「元々、面白味のある男だったとは……自分でも思わんぞ?」


 厨房の戸棚に在った、カップヌードルにポットから湯を注ぐ。


「う~ん……。人から、アレコレ言われるのが……そんなに気になるの? どうでも良くない?」


「人目を気にして生きて来た、スコラスチカ様のお言葉とは思えませんな」


「むかつく♡ おやつ、貴方に変えてあげようかしら」


 湯を注いだカップの蓋をシールで止め、椅子に腰掛ける。なんだか全てが……しんどい。


「そうだ。そう言えばアルパゴンが、貴方の大事な……チーズの熟成室に入って行くのが『聞こえた』わよ? なんだったの?」


「さぁ……ゴキブリと一緒で、どこにでも現れる奴だから。実際、あちこちに自分の切り離した影をばら撒いてるみたいだし。……そう言う所から『生える』みたいに あいつ現れるんだけど……見たこと無い?」


「有る様な……無い様な……」


 彼女の多すぎるせいで、焦点が合わせ辛いと言う眼には……。これを聞くのは酷な話かも知れない。

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