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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
三章:うろくづの森

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ワイルド過ぎて滅びそう

 あまりの無理ゲーっぷりに眩暈(めまい)

 

「ツォンカパ? でも、そのワーグってのは……」


 指を折り畳み、ワンコの肉球を思わせる形を手で作る。


「こんな感じの手なんだよな? んじゃあ木には登れないよな? 多分。木の上から、弓で矢でも射かけ続ければ、どうにかなるんじゃね?」


 我ながら名案に思えた この案。ツォンカパは首を振って、それを退けた。


 ――これを名案と思える、俺の気楽な、お脳を責めるなら、それはお門違いだ。生まれも育ちも日本の、生粋の日本人の俺に、殺し合いの知識を思いつけと言う方が、どうにかしてる。

 

「……まさか。飛び道具はオークにとって、卑怯な武器だとか言い出すんじゃ……無いだろう……な?」ありそうなだけに……一抹の不安が頭をよぎる。が、ツォンカパは それを短く否定した。


「まさかな」


「んじゃあ、なんだよ? なにが気に入らないんだよ?」

 

 俺が問い詰めると、ツォンカパは俯いて――


「弓はあっても……矢が……無いのだ」


「……は?」その言葉に一瞬で、思考停止「ど……どゆこと?」

 

 返された説明は……まぁ、オークらしいと言えば、オークらしい? しかし、理由はどうあれ、争い事が大好きなオークが、戦いの備えを怠る理由としては――釈然とできないまでも一応、納得できる説明であるようには思えた。一応。


「お前が考える通り、我らオークは先陣を切って、もののぐを振るい、戦うことを尊ぶ」

「知ってる知ってる」


「そのような理由から飛び道具は軽く見られ、それを使う者も臆病風に吹かれたオークと(あざけ)られる。だが獣を狩るために弓を用いようと、それを笑うオークはおらん」


「じゃあなんで? 矢の蓄えを作ってなかったんだよ?」


「……矢を作るオークが、……居なくなったのだ」


「……えぇっと?」


「弓が軽んじられ、それを扱うオークが、あざ笑われ、そして矢を作るオークは更に……」


「おぉお……。お、オーケー、オーケー……全て理解した」

「……オゥ……ケー? なんだそれは。何を言っている?」

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