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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
二十一章:神をも恐れぬ

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アルパゴン・コレクション

「そうですよ?」


 詰所で見せた感情の(たかぶ)りの様なものはどこへやら、悪魔がいつもの調子で口を開く。


「私の蒐集品の中でも、とびっきりの……私が愛して止まない一品です。これさえあったなら、皆さんが以前に、大変な思いをなされたと言う、ワ―グすらも物の数には、ならなかった事でしょう。これを皆さんに御提供致します」


 こいつらの体格からすると、現代のアサルト・ライフルのトレンドから、逸脱するサイズと重量で敬遠されるAKにもかかわらず――それはサブマシンガン程度の嵩張(かさば)りにしか見えなかった。それを手にどよめき、口々に「威力は?」「射程は?」「握りが小さい。大きい物はあるのか」「先端の短剣? 穂先が小さ過ぎる、斧槍の頭に変えることはできないのか?」と悪魔に詰め寄るオークたち、それに丁寧にひとつずつ回答する悪魔。


 レクチャーを受けるなり皆は、当然の事とでも言う様に、熟練兵士の手つきと、取り回しでAKを操り始める。


(……さて)


 俺は、こいつらが次に言い出すことについて考えていた。


(物を贈ったりは……あんまり『過ぎると』コイツら、途端に不機嫌になるんだよなぁ……)


 戦いの末に巻き上げたなどであれば、その反応も変わるのかも知れないが、タダでやるからと言われて、先日――蛆谷のゴブリンたちに行った論功行賞めいたものを行った所で、それを喜ぶ精神構造をしていないのは……そろそろ、長くなる付き合いのお陰で、理解していた。むしろ逆に機嫌を逆撫でしてしまうことを心配しなくては、いけないかも知れない。

 

 アルパゴンが、こいつらに渡した、お仕着せにしたってそうだ。こいつらは「仕事」で必要だからと不承不承、唯々諾々(いいだくだく)と受け取り、それらに腕を通しているに過ぎないのだ。

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