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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十九章:真面目過ぎる彼女

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起死回生の秘策だったら……イイな

「それで御屋形様よ……」クィンヒルデが、疲労困憊(ひろうこんぱい)の真っただ中にある俺を、気遣う様子など見せもせずに問う「勝てそう……なのか?」


「クィンヒルデぇ~……分かっんだろ? 勝つ負けるじゃねぇんだよ。こう言うのはオレらの闘諍と同じで、獣の様な殺し合いを愉しむためのもんなんだって(んな訳あるか) 勝つの負けるの、生きるの死ぬのなんて二の次だってことくらい、オークのメスやってんだから分っかんだろ? なぁ~? ツモイ?」


 この馬上槍試合と言うものに沸き立つものでも感じるのか――騒々しいウルリーカに、心の中で「帰ってえぇぇ~~~~~っ?!」と悲痛な叫びを上げ始めた頃。


「……御屋形様よ。本来であれば、敗れたメスが、オスの闘諍に口を挟むなど、恥じ入って慎むべきものだが……お困りの様子に見える。勝利をお望みと言うのであれば、私に考え……」


 そこまでを口にしかけたクィンヒルデの両肩を掴む。


「あるのか?! 勝つ方法が!?」


 見上げて、すがりつく形で詰め寄る、お世辞にも絵にはならない光景であるのは間違いないが、彼女は濃い鉛灰色の肌をうっすらと朱に染めて


「……あ……有るぞ」


 口籠って、秘策を抱えていることを教えてくれた。


 ――勝てる。これでもう……こんな怖い思いをしなくて済む!


「お、教えてくれ! クィンヒルデ! なんだ! 俺は一体、何をすれば良い! どうすれば彼女に勝てる!」


 掴んだ彼女の両の肩を激しく揺さぶり――オークの部族の中でも一流の戦士と誉れ高い彼女の助言を乞う。


「ふっ……ここに来て、ようやく私が御屋形様のお役に立つことができるとは。嬉しい限りだ」


(じれったい! もどかしい! はよぅ?!)

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