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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十九章:真面目過ぎる彼女

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悟っちゃった……これ無理

 開いて見せた片手の指に、もう片方の指で1を足して見せる。


「6……6年! でしたら安心ですわ! 指導させて頂く内容は、馬上槍の扱いから始めて問題無さそ……」


 一安心と言う感じで、ホッと明るい表情を浮かべる彼女。


 ――申し訳ない次第ではあったが、彼女の間違った認識について、いやいやと手を振り、訂正。


「違う違う……。生まれて此の方、馬に乗った時間を全部で合算すると……多分、6日くらい? ってことだ。どう? いけそ?」


 俺の言葉に表情を曇らせた彼女は、口元を押さえ、泳ぐ目を俺から逸らして顔を背けると、俯き加減に「いいえ……」蚊の鳴くような声で答えてくれた。




 * * *




 とは言え、馬には乗れるのだからと、時間も無いことを理由に、馬上槍の扱いに挑戦。


 見るのと実際にやるのとでは、違うだろうことは、薄々……分かってはいたにもかかわらず、俺は猶予の3日の間――七転八倒を繰り返した。


 馬を疾走させると同時に激しく揺れ出す身体は、全長3.5〜3.6メートルもある長い馬上槍のお陰で、簡単にバランスを崩して落馬に繋がった。


 落馬すること十数回。デシレアが創ってくれた、この甲冑で無ければ何度、骨折したかも分からない。頭から最悪の形で落馬した際など、まず間違いなく、首か背骨を折っての致命傷は免れなかっただろう。


 しかし、甲斐もあってか――俺は、あるひとつのことに気づくことができた。


 それは、この馬上槍試合と言う競技。俺みたいな素人が、どうにかできる競技じゃないと言う事実。


 やっと馬に乗れるといった程度の俺が、この競技に一朝一夕の付け焼刃で挑もうなんて烏滸がましいにも程がある! だって能力も技術も足りていない状況に加えて、馬との息の合い方まで、要求される競技なんだもの。絶対に無理!。

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