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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十九章:真面目過ぎる彼女

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ですよねぇ~♪

 やって来る移住者たちのことについて、あれこれ俺が考えている内に、屋敷の地下に在る、こちらの世界であっても、数少ないとされるデシレア謹製の『門』を通じて、3万の移住者の内、3百人ほどずつが訪れると言うーーその日はやって来た。


 終始ご機嫌な様子のアルパゴンの案内に従って、続々と門から踏み出して、屋敷の外へと続く彼らは――どこから、どう見ても全員が、職業軍人と言う身体つきの人間ばかり。


 背中に背負った荷物の中には、雑に隠した短弓や、矢束に長剣をーー


「……えっ? これは生活道具一式ですが……なにか?」


 とでも言いたげに、チラホラと垣間見せる。


 そして、彼らはアルパゴンの案内に従って、その一部が外に続いた以外は――、日を置くことも無く、すぐさま一斉に蜂起した。


 きっと、デズデモーナんちの親父さん。

 ネルの力で味を占めたんだろうなぁ……。


 とっ捕まえて繋いで、作物実らせまくれば、税収右肩上がりなのは間違い無い訳で、今回の……この件、手勢をこちらに送る千載一遇の機会とでも見なしたのか。


 鬨の声を耳にするや


「……にぃにと、ねぇねの巣の中で……酷いことをしようとする悪い奴……ひとり……残らず……殺す……」


 と殺気立って宣う、トーヴェを小脇に抱え――俺は示し合わせた息の良さで、ネルと屋敷の皆と共に逃げ出してみせていた。


 逃げ遅れたのは――この件を実家に聞かされていなかったのだろう……想像が追い付かず、事情が把握できないでいたデズデモーナと、メイドさんが数人。


 しかし、まぁ伯爵家令嬢が、あちらに居る以上。


 メイドさんたちに対して、無体を働く輩は居ないに違いない。

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