表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
三章:うろくづの森

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

61/1638

でも、命のやりとりは……しないよ? しないしない

 これらの知識と技術は、未開の蛮族のそれではなく、オークが高い教養と、知性と文化を併せ持つ種族であることを、俺に痛切に知らしめた。


 彼らはただ単に、実用一点張りの合理主義者で、無駄を嫌うため回りくどい言い回しや、社交辞令を好まず、人間を含む他の種族から──粗野で、ぶっきらぼうで野蛮であると、勘違いされているのだろう。


 勿論、武勲を誉れとする、好戦的な種族であることは否定のしようもなく、その点さえなければ、愛すべき隣人と言えるに違いない。


 そんな訳で、トレーニングを通じて、様々な手ほどきを受けるようになって──何年かが過ぎた頃。俺は、このオークと言う種族と、その頃には師として仰ぐようになったツォンカパに対して、親しみすら感じるようになっていた。


 もっとも……だからといって、この見上げんばかりのオークの願いを聞き届け、彼が乞い願う、命のやりとりを演じてやろうとは──これっぽっちも思わなかったが。


 いや、「だからといって」ではなく、「それだけに」といった方が、体裁が良いのか?。 ……良いな。ウン。言いなおそう。「それだけに」……だな。




 * * *




 その日、俺は指示されたメニューであるところの――丸太をノコギリで、ごりごりごりごり……。


 延々と厚さ20㎝幅で、カットし続ける作業に、汗を流し続けていた。


 なんでも……このスライスした丸太の年輪側を外に向け、土堤を覆うように埋め込んでいけば、短剣や斧、投げ槍を投げる練習の良い設備になるとのこと。


 あと手首と握力と、背中の筋肉も鍛えられて一石、二~三鳥なのだとか……。


 その辺は、怪しいものだったけど──黙って、指示された通りに作業を続けていた。なにせ疲れはしても、このトレーニング。痛い思いをしなくて済むことが、なにより大きかった。


 それに、この設備が完成しさえすれば「投擲」。


 そう、この次に待っているのは、大して痛くもきつくもないトレーニングが待っている。


 テンションも上がろうというもの。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ