表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
三章:うろくづの森

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/1638

人に優しく!

 腕を組んで次の拷問メニューを、即興とひらめきという名の思いつきで、考案しておられる真っ最中。


 実にそっけなく、希望ひとつ無くなることを平然と言ってのける。


「あ、あの……すみませんが……人間の俺には、いきなり……この量は死……んじゃい……ますんで……も、もーちょっと……」 


「鍛錬の密度……こそ増やせと?」 


「……違うから……ホント……違いますから。オーク基準で、考えないで……お願いしますから……」


「……確かに。ネズミ捕りの猫を、軍馬に仕立てようとしても埒外(らちがい)なことだな」


「そ、そうです! そうです!」


『人間の俺を軍馬に訓練を施すノリで、鍛えようとするんじゃねぇ!』と食って掛かりたいところではあったけれども。


 おっかないオークさんを刺激する度胸は無かったし、なにより既に、その気力も失っていた俺は、トレーニング内容を楽な方に、楽な方に誘導すべく必死に知恵を絞る。


「だが、そうなると……次の鍛錬はどうしたものか……」


 (お願いです。お願いですから、もう、お家に帰して……)

 

「あ、あの……ツォンカパ? 戦うための鍛錬なんですから……型なんて、教えて貰えないんでしょうかね?」

 

 ナイス俺。内心、自分の思い付きに拍手喝采。


 これだったら、物覚えが悪いフリをし続けさえすれば──きっと多少は、楽ができるに違いない。


「……? 型? なんだ? それは?」


 ーーが、初めて耳にした単語だと云わんばかりの表情で、聞き返されるとは思いもよらなかった。


「え? あ~。えぇっと……。ほら? 相手が、こう攻撃して来た場合ぃ……こう受けて、こう反撃する……みたいな? 学習過程で教えて貰う、セオリー的なアレですよ」


 正直なところ、俺自身──。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ