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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十四章:白銀(はくぎん)

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寝顔の方も、すこぶる厳しい

「あ~あ。子供って言っても、メスの群れって……怒らせると超怖いのに」


「……なんでだよ。どーしてだよ。あの子が、今日ウチに来るって。……前もってお前は、なんで教えておいてくれないんだよ。……俺もメルトゥイユもだな? ああ、もぉう……」


 俺のその言葉に、バツの悪そうな表情――


 そして目を泳がせるとネルは


「ヴィルマの故郷で買い込んで来た……お酒、呑んでたら……忘れちゃって」


 ……いつも通りの理由を聞かせてくれた。




 * * *




「きりきりきり……きしっ! ききゅっ! きりっ……きりりっ」



 ――その日の夜――


 屋敷に滞在することになったトーヴェが、久しぶりにネルと眠りたいと、枕を抱えて寝室に。


 ならば姉妹水入らずでと、俺は気を利かせたつもりで、別の部屋にベッドの準備させ、一人床に就こうとした訳だったが、トーヴェに俺も一緒にと、ためらうように袖を引かれ――その夜、3人で眠ることに。


 そして夜半、眠る義妹(いもうと)の口から轟く歯軋りに目覚め、ネルに抱かれる彼女の寝顔を拝見。


(なんで……目ぇ半分、開きっ放しなのキミ?)


 (まぶた)がぴくぴくと震え――なんだか死にかけのヒヨコの瞼を思わせる不吉さ。さらにはその下で眼球が、ぎょろぎょろと動き回っている様子が観察できた。


 何も知らずに目にすれば――どれだけの人が声を上げずに居られるだろうか。日中、彼女に追い立てられて屋敷の中を走り回ったことを思い出す。


(なんで、あんな……、髪に埋もれて妖怪じみた格好で、つきまとってくれたかな……)


 そのことについて――眠りにつくまでのひと時に彼女に訊ねてみると、返って来た言葉は「知らない人たちが、沢山居て恐ろしかった」と、言うもの。


 ああ、そうなんだ。……という、返ししか思い付かない。

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