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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十四章:白銀(はくぎん)

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心臓が止まりそうになるほどの……イイ声

 正座なんて、なんの意味も為さない この人に――時間を取られるのもバカバカしいことを理解した俺は……デシレアと彼を探して、屋敷をうろつきまわっていた事を思い出すと、着いて来て貰って、玄関ホールへ向かった。




 * * *




 相変わらずの空模様。雷が光るたびに、腕にしがみつくネリッサが、身体を強張らせて、しがみついてくる「こ、こ、こ……」恐怖で舌も回らないらしい――。


「ここは……いつも、こんな……なんですか? いやあぁうっ!?」


 彼女の言葉が終わる前に、わりと近くに雷が落ちた。少し間を置いて、彼女にーー


 この領域で体験したことも無い、この天気についてを伝える。


 すべてがアイツに都合良くできたこの場所では、雨ひとつを取ってみても――普段は庭木か、花壇の花に、ジョウロかホースで水撒きをするようなノリで、雨は降り注ぐと言うのに……。もっとも、その降らせる『雨』に関しては、義姉の力のお陰らしいが。


 そうこうしている内に、玄関ホールに到着。


「それで……お嬢様か、わたくしに見せたかったものとはなんでしょうか?」


 彼の疑問符は当然のもの。やって来たホールには、俺が見せたかった「アレ」が、影も形も無くなっていた。


「……え? あ、あれっ?」


 ひょっとして、誰かが片付けたのか?。考え込んでいると、丁度良い所にメイドさんが一人やって来た。


「……あの?」


 俺が声をかけると、驚いた表情で畏まる彼女。


「だ、旦那様! な、なんで御座いましょうか?!」


 いや……えっ? ……そんなに、おっかないの? 俺って?

 彼女の反応に少し傷つきつつ


「ココ……今日、お掃除とかしてくれたのは誰?」


 そんな風に聞いてみただけだと言うのに、彼女は顔を青くして


「わ……わたしで御座います。な、なにか至らない点でも御座いましたでしょうか……」 


 怯えに怯えた声で彼女は、俺の質問に答えてくれた。悲しい……。

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