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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十四章:白銀(はくぎん)

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執事の無駄正座

 大きな黒い瞳を涙に潤ませ、白い肌からなお、血の気を失わせて青褪めさせる彼女が、用向きを伝えると言うかーーこちらの騒々しさに対する苦情を申し立てる。


(……これをどう伝えりゃ、良いって言うんだ)


 俺のジャスティス棒のサイズを吹聴してまわろうとしているコイツを叱りつけていた? いや、ダメだ。要らぬ疑いを拡めてしまう。


 この子に持ち物検査をされて記録された? イメージが悪すぎる!。


 首を捻って、これをどう説明したものかと考え込んでいると、彼女は――俺の背後を目で追っていた。


 振り返ると、足を引き摺るようにして、おやつの山を頭の上に抱え、逃げるヴィルマと、オロオロと、こちらを窺って――ぴむぴむくんと、あとに続く義妹。


「ヴィルマァァーーーッ! デシレアを! 悪い子の道に引き込むんじゃない!」


 雷鳴に負けない怒号を俺が張り上げると、ヴィルマが再び悪口雑言を捲したてる。


「ツガータのバーカ! アーホ! アーホ! なのじゃ! わしが、あの件を水に流してやったと思うなら、大間違いなのじゃ!」


 小憎たらしいにも程がある、捨て台詞を残して――2人と1匹は、逃げて行く。


「…………貴方は、ついて行かれないんです?」一人、そのまま残る有栖川さん「この上は、百千万億さまのお許しを頂けるまで……この有栖川影久、お嬢様たちの分も叱責をお受けする所存」


 心意気は凄く立派ではあるけれど――この人は、この人で。面白そうだからと言う理由ひとつで、ヴィルマの悪さの片棒を担いでみせた訳で……。反省なんてしている訳が無いことは分かってる。それになにより――


「……有栖川さん。正座とか……大して苦でも無いクチでしょう?」


 俺が尋ねると――彼は、ケロりとした様子で


「え? えぇ……はい、まぁ。生まれ育った家では、正座が基本でしたので。むしろ長い時間、足を崩すと腰にきます」

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