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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
三章:うろくづの森

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あ、無理です

 オークに、そんな良識的(?)価値判断が存在することを、この時点で初めて知った──下手をすれば、このオークたちが競技として、近隣の人間の集落や、村々を襲い始めたり、オーク同士の戦火が飛び火して、巻き込まれて行くイメージしか湧かなかっただけに


 ──ホッと胸を撫で下ろす。


「諸部族をまとめ上げる立場にある我らが、無体を押し付けて、どのオークが従うと言うのだ……」(……どうしよう。このオークさん。すっげぇ、まともな方だ)


 話し疲れてきたのか──それとも強者として生まれついた苦悩からか、

 ツォンカパは、溜息を洩らす。


「……我らオークの寿命は、一般に30年前後。この森で暮らすオークは、幾分長命ではあるが……我が命も、もう……そう長くはあるまい」どこを見るでもなく、遠い目で呟く。


「戦場で果てることこそが、オークの誉れ。狩りの獣に負わされる傷や、床で死を迎えるよりも……もののぐを携えた、強者との戦いの末に、屍を晒したかったが……叶わぬか……」(なんとかしてやりたいけど……。完全に俺の手に余る案件なんだよなぁ……コレ)

 

 そして、力無くツォンカパは「……我らの言葉を解する人間よ」語りかけて来る。 


「我と……」


「あ、無理です」


「………………」


 続く言葉は想像がつく。

 きっと、その言葉の後には「立ち会ってくれ」とかが、続いたに違いない。


「そもそも俺、もののぐなんて♬ そんな立派な物、持ってませんし♪」


 さもバカバカしい、話にもならない輩との話であるように明るい声で。……申し訳無いが、少しでも期待を持たせる訳には行かない。俺が痛い思いをする。


「それは……もののぐを、コチラで用意すれば……良し……と言うことか?」何故だか……ツォンカパの両目に……かすかな光が点る「用意しよう。させて貰う」……なんて迷惑な。 

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