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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十三章:紺碧のカリブ

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裁定は……あ、有りなのか?

 なんとも言えないような怒りに、それをどう吐き出せば良いのかも、分からないと言った感じの苛立った空気を滲ませる。


 けれども、それには――俺には俺の都合と言うものがあったのだ。仕方もあるまい。


「それな?」俺が口を開くと諦め調子のヴィルマが、顔を上げた「凄く面倒臭かった上に、そんな……しょーもないことに興味、無かったんだもの……」


 丘の上に建つ、メトレス・マリアの教会へと向かう坂の登り口で、これから歩いて上まで登るしんどさに――呻くように俺は、彼女が求める答えについてを投げ槍気味に。


「……ツガータよ。どうやらお主、わしにライムの呪いでも、かけて欲しいようじゃな……」


 教会に帰りつくと、銃撃戦が始まると同時に逃げ帰った祭儀の参加者たちが、メトレス・マリアと共に歓声を上げて出迎えてくれた。


 ヴードゥーの通過儀礼と言うには、鉛弾に物を言わせた感じの強い、スモーキー過ぎる問題解決法に終始したようにも思えるが――ヴードゥーの司祭と言うものは。人々の中にあって、問題やトラブル、悩みなどに向き合う者らしい。その解決手段には、これと言った決まり事も無いのだとか。その辺は気にする事でもないらしい。正直、理解し難い。


 海水でベタつく身体を何とかしたかった俺は、メトレス・マリアに風呂を借りたい旨を伝えると、参列者の女性陣が風呂の支度と、ボロボロの服の代えを甲斐甲斐しく準備してくれた。


 俺は背負い込んで来た銃器を教会で放り出して、1階の片隅にある――あちこち壁のタイルがひび割れて剥がれた浴室に通される。


 日本では見たことも無かった猫足のバスタブに浅く張られた湯に浸かり、シャワーを捻って海水で、ごわつく髪を流す。


 軋る髪の指通りの悪さにシャンプーを手で探していた所で、浴室の扉が勢い良く開かれた。

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