表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十三章:紺碧のカリブ

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

502/1638

カトリック? 【Picture】

 非難がましい俺の言葉に悪魔が、この場から姿を消していた理由について説明する。


「色々、忙しかったんですよ? 工事現場からお借りした削岩機やコンプレッサーをお返しに行ったり? 勝手させて頂いた水道管を弁償させていただいたり? そのお礼に現場の皆様にお飲み物の差し入れに宿舎にお伺いしたり? あとは奥様方が御覧になりたがられるでしょうし、お喜びになられるだろうなぁ~と思いまして? このお祭の様子を撮影するために? 良い位置に建つ家の方にビデオを設置させて貰ったり? ご主人様のオモチャのドローンを陶片の皆さんに操縦して頂いて空撮をお願いしたり? えぇ、忙しくしていましたとも」


 どういう訳だか、この悪魔と言うのは……ある意味、我が家の誰よりも常識にのっとった行動を忘れない奴であった事を思い出す。工事現場の皆さんへのお礼に伺っていた? すいません……アルパゴンさん。お手数……お掛けしてます。気の回らない(あるじ)で……ゴメンね?。


 ヴィルマを取り囲む人垣の内側から、屠られる黒山羊が耳をつんざく、断末魔の声を響き渡らせる。錆の浮いた切れ味の悪そうなナイフでギコギコと切り裂かれた喉から、吹き出す血を調理用のボウルに集め――それを参列者同士が恍惚とした表情で、お互いの額に塗り付け合う、世に聞くヴードゥーそのものの光景が展開され始めていた。


挿絵(By みてみん)


「オイ……アルパゴン。お、お前……さっき、カトリックの聖人が……なんだって?」


 この眼前の光景のどこに、キリスト教要素があると?。すると悪魔は、戸惑う俺を余所に滔々(とうとう)と。


「人間の決めたことなんて私、知りません♪ でも、このお祭りで祀られているサムディ男爵と言うのが、聖人として扱われているのは本当ですよ? まぁ……ヴィルマさんが信仰する このヴ―ドゥ―と言うものは、西アフリカから奴隷貿易で拡まった信仰の形態らしいですし? 白人たちは色々と怖かったんでしょうね。人間って本当に……もう♡ 愛おしいほど愚かな生き物♬」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ