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力こそパワー

「…………」


 鞘から魔剣を抜き、ホルスターから「おちんちんシリーズ」の1丁を抜く、こちらの銃には生体に効果が高いハロー・ポイントを詰めてある。とは言っても、あんな医学的に明らかに死んじまっているような特産品相手に、体内で弾丸が潰れようが、砕け散ろうが、どの程度の効果が望めるのかは、分からないが――どこかに水銀でも無かろうか。


 剣を逆手に持ち直して、指先だけで部屋のドアのノブを廻す。静かにドアを開いて、音だけで気配を探る――特産品のが立てるような物音は聞こえない……気がする。


 部屋を出て他を探そうと廊下に踏み出した。ゴリっと側頭部に押し当てられる硬い感触。


「おやっ? 素敵なイチモツじゃないか」(止めて頂きたい。洒落になってないの……その表現)「ガンを手にしているあたり、表の『アレ』には、なっていないな?」


「そっち向いていい?」


 お伺いを立てると「ゆっくりとだ」条件付きで、彼女はそれを許してくれた。


 微笑みを絶やしもせずにメトレス・マリアが、俺に突きつけているリボルバーに目を向ける。なんと言う銃だったかなぁ……。


 ああ、トーラスとかいうブラジルの会社のレイジング・ブルとかいう銃だ。


 バカげた口径のワイルド・キャット カートリッジとして世に登場した.454カスール弾や、一般市場を流通する拳銃では最大口径になる.500S&W弾が発射できるとか……一発、頭に喰らえば、腐ったトマトごっこが楽しめるに違いない奴だ。


(ノー・サンキュー。想像するだけでチビちゃう……)


「……あの、メトレス・マリア? ここに来るのに連れも一緒に来たのだけれど……ちょっとね? 特殊な奴なものだから……撃たないであげては、貰えないかな……」


 トマトのように弾けたところで、俺が元に戻るのは分かってる。それよりもメトレス・マリアが、スコラスチカの異様に驚いて発砲しないかが、心配で仕方が無い。

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