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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十二章:馬上槍の七人

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なんちゃらの7本槍的な?

 兎も角。早めに現地入りを果たして、万全を期すべく調整を行おうと考えたデズデモーナと、その他の仲間合わせて7人。


 いずれも当然のことながら、貴族階級だという。


 試合に参加する彼女たちを招くことに決めて、翌日には一端、屋敷に戻ることにした。


 前日の夜には陶片越しに、それはそれはもう……口が酸っぱくなるまでネルに、いつものさえずりを止めるように言い聞かせて置いた。生まれて初めて俺は、この〝口が酸っぱくなる〟という言葉の意味を実際に、身を以て体験することになった。


(……本当に……酸っぱいと感じるものなんだな)


 陶片を切って、口を押えた瞬間のことを思い返す。体験しないに越したことは無い経験。アイツと過ごしている間に、この先あと何回、同じ経験をすることになるのだろう……。


 馬に揺られ――甲冑を纏い、鞍のホルスターに馬上槍を立てて、穂先に家紋の入った小さな旗を結びつけた少女たち。その先頭を進む俺(……まさか、お仲間全員……女の子だとか)。


 昨日の内に、彼女たちと面通しは行っていたが――いずれも、その兜の下の素顔は、10代の少女たち。


 華奢な身体に重たい全身鎧を着るのは、さぞ難儀だろうと思いもしたが……。


 フル・オーダーで作られた甲冑は、重量が巧いこと全身に分散する様に作られているらしく、その上で彼女たちの甲冑の――特に背面にかけては、大胆な割り切りの元に装甲が省かれ、軽量化が果たされていた。


 (それでもまぁ……重たいことには変わりは無いのだろうけど――)


 すぐ隣に馬を並べる少女に目をやる。


 黒い甲冑に身を固める少女が、前を真っ直ぐに見据えて手綱を取っていた――彼女に関しては、その仲間たちの中でも、ひときわ小さな身体のお陰で「甲冑を身に纏う」と言うよりも「全身鎧が、小さな女の子を閉じ込めて馬に跨っている!」……というような、チグハグさを感じさせる可愛らしさだった。

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