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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十一章:魔術師の娘たち

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スペシャル残念賞

「……ま……参った…………まいっ……たぁ!」


 ウルリーカの攻撃を弄ぶように回避し、背後に回り込んでから、組み付いて倒して――がっちりと寝技で決めてみせたスキュデリ。


 極められた腕を必死の形相でタップする様子を認めてクィンヒルデは、勝負ありを宣言した。


「……なぁんじゃぁ……もう終わりなのか。これではトトカルチョに負けたわしは、ツガータに1~2発、(電子音)させてやらねばいかんのじゃ。仕方ないのぉ」(俺、なにも賭けてねぇからな?)


 地面に座り込むウルリーカに、手を差し伸べるスキュデリ。勝負は、極短時間の内に決していた。


「埃まみれだな」俺の言葉に、バツの悪そうな表情を浮かべるウルリーカ。


「あんたにゃ毎度、みっともねぇところを見られんだよなぁ……嫌んなるぜ」


 ツォンカパにも以前、似たようなことを言われたことを思い出し、頬が緩む「まぁ、気にすんな」


 俺が2人の健闘を讃えていた所に、足早にアルパゴンが屋敷から駆けて来た。


「お持ちしましたよ~♪ ご・主・人・様」


 いつも通りの陽気さを感じさせる悪魔の声。携えて来た、長細い飾り箱をウルリーカに手渡すように伝えると、悪魔は恭しく頭を垂れて――


「どうぞ。ウルリーカ様。ご主人様からですよ」


「くれんのかっ?!」 


 箱から、中身がなにであるのか彼女は即、察したらしい。


 どうぞ、どうぞと手で彼女にそれを譲り渡す旨を伝えると、ウルリーカは箱に飛びつき、蓋を開いて、納められていた長剣を手にして――プレゼントの包装紙を破る子供にも似たせっかちで、鞘を払う。


「いかがでしょう? 魔剣プルトゥング」


「…………い、良いのかよ。コレ……貰っちまっても……」


 剣を手に――魂を奪われたかのように剣身を見つめるウルリーカ。


 2人の手合わせを遠巻きに観戦していた、ヴィルマとクィンヒルデ、スキュデリも それを目にしようと近寄っていた。

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