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おっぱいで人生を踏み外したバカな男の話を聞かないか?  作者: ……くくく、えっ?
十一章:魔術師の娘たち

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悪魔饒舌

「いえ、れっきとした悪魔ですとも」


 男はネルたちと同じ様に、俺が思ったことに即座に返してみせた。


「あぁ……そうなんだ?」


「……? 心を覗いたというのに、狼狽えませんね?」


 悪魔は、意外そうな声。


「……これは、あえて貴方の心は読み取らないようにした方が、会話を楽しめるかも知れません。極力、読まないことにいたしましょう♬」


 楽し気な含み笑いを悪魔は漏らす。


「それで……そうそう♪『ここで何をしていたのか?』でしたかな?」


 悪魔は楽しそうに芝居がかった身振り手振りを交えて「良くぞ聞いてくれました!」と言った様子でーー


「悪魔として生まれて、それなりの時間が経つ私なのですが……持って生まれた地位のお陰で特にやることも見つからず……。身の回りのことも全て、配下の者たちが片付ける始末。私の生涯は退屈と、どう向き合い続けるか? ということに集約されるでしょう。その様な私ですが、そんな私だからかも知れませんが……劇と言う物に目が無く。かような場所に劇場を設け、そして自らも劇と言うものを作り上げて見たくなったと、……まぁ、そういう訳でして。例えるならば、この劇場は私にとっての創作のための要塞とでもいえるのではないでしょうか」


(……良くしゃべるなぁ)


 1000年以上も、こんな所に閉じ篭って居たのだ。語りたいこともひとつや、ふたつでは無いのかも知れないことは、想像もつくが……。長くなりそうな気配。


「掛けさせて頂いても?」一言、断りを入れると悪魔は「どうぞどうぞ。掛けたまえ友よ」


 と、席を勧め、自らも俺の隣に腰掛けると、万全の語る構えを整えた。


 席に着いてみれば、この劇場の規模と設備、そして造り上げるために掛けられた時間や労力など、ありとあらゆることが――桁違いな代物であることが窺える。

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